妹が産婦人科に入院したと母からの電話。出産が近いようで私もその日はそわそわしながら過ごした。さすがに私が出向くわけにもいかないので待つしかないのだが。陣痛が始まったとかあれこれしょちゅうかけてくる。一応ご婦人にも妹の出産については言ってはいたのだがあんたの子供じゃないの?って直球で言ってきた。感の良い人だから始末が悪い。何も答えられない私を見て返答となったのだ。妹の出産時期を逆算して去年の秋ごろから私の行動がおかしかったと今更だが言ってきた。事情を話したが分かってはもらえない。今なら治療方法があるのになんでそうしなかったのか、安易に種付けしたら生まれてくる子供が可哀そうだとおっしゃる。それは私も母も分かってるつもりだったが他人から見たら異常だと言われた。私ら親子は近親相姦に対しての認識が甘すぎるようです。私と母はもう女として終わったような関係だからいいらしいが、妹は違う。近親で生まれた子供の危険性まで言われた。どんよりした気持ちで出産が終わったとの連絡があった。女の子だったらしい。
ご婦人はあんなこと言ったがおめでとうって素直に祝福してくれた。経緯はいろいろ間違ってはいるが生まれる子供には罪は無い。私と妹、そして母親が背負っていく罪だとおっしゃった。でもあなたの子供なんでしょう?私にも抱っこさせてねって優しそうな笑顔で言ってくれたのは心にしみてきた。でも二人目とかもあなあたが作るのっておっしゃる。返事が出来なかった。
遠くの街で私の子供が誕生したがまだ会っていない。車すっ飛ばして行きたかったが自重した。そうしてるうちに写真や動画が送られてくる。旦那さんが嬉しそうにあやしながら赤ん坊の世話したりしていたがすまない気持ちだった。妹は自分が産んだから紛れもない自分の子供だが男はそうじゃない。自分の種だと信じるしかないのだ。死ぬまで誰にも言えない事情を抱えて生きることになった。
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