部屋から大きな声が消え、こそこそと話をする声が聞こえて来る様になっても、まだ私の肉棒は治まらず由美子さんの中で波打っていた。
『ね、やっちゃん。このままできるよね?全然萎えなくておっきいままだし…。今度は私が上になってしてあげよっか?』
「由美子さんが動くの?」
『そう!今日はやっちゃんの身体の中にある悪いモノ全部吸い出してあげなきゃね!フフッ!』
繋がったまま反転し上に乗ると、由美子さんは私の顔の横に手をついてすぐに腰を前後に動かし始めた。
出し入れとも違う、性器同士を擦り合わせる感覚はまた違った気持ちよさがあった。
『あら~?ユミちゃん!もう2回目?』
声の主は右隣でマコトの相手をしているメグミさんだった。
『えぇ!やっちゃん元気すぎるからもう2回目突入ですよ~!メグミさんはどうですか?あ、ミチコさんとエミコさんは?もう終わりですかぁ?』
『そんなわけないでしょ~!まだまだこれからよ!』
『ユミちゃん頑張ってるわね~?こっちもまだまだよ?』
『もう2回目してますよ~?この歳になっても求められるんだから何回でも応えるわよ!』
この状況でも明るい返事が返って来るのが集落の女性。何人の「世話人」になるかが一種のステータスでもあって、エミコさんは毎年選ばれるほどくじ運がよく、今40歳で6人目の「世話人」になっていた。
『今日はやっちゃんと朝までしますからね~!みなさん勝負ですよ~?』
勝手に朝までの宣言をされて動揺する私に、上に乗ったままニッコリ微笑んで腰を動かす由美子さん。クチュックチュッと接した部分から音が響き、由美子さんの呼吸も徐々に荒くなっていく。
『負けないでね?たくさん気持ちよくなってたくさん出して、早く大人になろうねッ!頑張れる?』
「がんばる!アイツらには負けないよ!」
正上位から騎乗位、後背位や座位と、結局ひととおりの体位を経験して気づけば窓の外がうっすらと明るくなるまで由美子さんとの儀式は続いた。
由美子さんは未使用のコンドームの袋を破り、中に自分の唾を溜め入れていた。
4個のコンドームに唾を入れて縛り籠に入れていた。
『カモフラージュ。フフッ!年寄衆に渡さないとならないからね。あ、「ジャズイ」の事ちゃんと言ってなかったよね?』
「うん。由美子さんといつでも出来るって事は知ってるけど…」
『そうね、いつでもできるけどちゃんとルールがあるの。私他にも「世話人」になってる子がいるんだけど、先に約束した人がいたら断らないとならないの』
「いつ言えばいいの?」
『いつでもいいの。予定がなければその日でも大丈夫だから』
「じゃ今日は?今日の夜は?」
『え??今日??……空いてるけど、やっちゃん大丈夫?』
「うん!今日がいい!今日の夜もしたい!」
『フフッ!わかった!大丈夫よ。じゃ夜8時にウチの「ヤスミ」においで。待ってるから』
「ヤスミ」とは各家にある「ジャズイ」の為の部屋。
農家ばかりだったこの集落は母屋の横に農機具小屋が必ずあり、その小屋の端に一畳の土間と三畳くらいの小上がりが作られていた。
昔は農作業の休憩や昼ご飯の時、汚れた足でそのまま座れて昼寝もできる休憩所を各家に作っていた。
それを「ジャズイ」の場にし、今でも建て替えをする場合は必ず皆「ヤスミ」を作っていた。
「わかった!8時ね!」
『ちゃんと親に言ってから来るのよ?黙って出掛けたら心配するからね?』
集落では儀式が済んだ男子が、夜「ジャズイ」で家を出る事には何も言わなかった。「世話人」を信頼し、一緒に育てるという意識でいたので喜んで送り出すものだった。
朝6時
私達は褌を締めて揃って集会所を出る。
外では大人達が待ち構え、無事「大人の男」になった祝いとして一斉に水を浴びせられる。
祭りの締として皆で大騒ぎし、最後にクホウ様にお礼の供え物をしてから帰って行く。
10月の新月が週末であればいいが平日に当たる事が多く、毎年儀式を済ませた男子は次の日の学校で居眠りをするのが当たり前。
寝不足気味で学校に行き、学校でたっぷり居眠りして家に帰り、母親に「ジャズイ」に行くまで寝るから時間が来たら起こしてくれと頼みまた昼寝をした。
夜7時に起こされ夕飯をかっこみ、約束の時間に合わせて由美子さんの家に向かう。
街灯もない道を勘で歩き由美子さんの家の「ヤスミ」の前に立つ。
一呼吸おいて「ヤスミ」の戸を開けると、すでに由美子さんは小上がりに座りビールを飲んでいた。
『いらっしゃい!時間通りね!えらいえらい!じゃその鎌を戸に掛けてね!』
農作業の時の休憩してますよ、という意味で戸の外側に鎌を掛けた慣習が「ジャズイ」中ですよという意味に刷り代わって、戸の外側に鎌を掛けるルールになった。
「ヤスミ」での「ジャズイ」中は、たとえその家の人であっても立ち入りは禁止されていた。
ただ「ジャズイ」は「ヤスミ」でのみ行われるだけではなく、田んぼや畑の側にある小屋や、野外でも普通に行われていた。
小屋は持ち主の許可を取る必要はなく、いつでも誰でも「ジャズイ」で使う事ができ、お礼代わりにティッシュや油、ビールなど日用品を置いていくのが慣例だった。
『さ、今日もがんばろっか!今日も中に出して大丈夫だからね!フフッ!何回できるかなぁ~??』
由美子さんは喋りながらさっさと服を脱いで裸になり、小上がりに寝そべった。
私も服を脱いで裸になって由美子さんに抱きつく。
『今日はまず…私の舐めてね?まだやっちゃんの精液入ってるかもしれないけど』
早々勃起させながら由美子さんの股にむしゃぶりつくと、儀式中は由美子さんも遠慮していたのか、その日は舐めた瞬間から大きな喘ぎ声を発した。
『アアア!やっちゃん!やっちゃん!イイッ!イイわッ!上手!もっとベロベロしてぇッ!気持ちいい!私のおまんこどう?美味しい?美味しいでしょ?もっと舐めてぇ!』
前日とは全く違って、由美子さんは叫ぶ様に喋っていた。前日の夜、自分が肉棒を突っ込んで何回も射精した割れ目に吸い付き、由美子さんの愛液と自分の精液の残りを飲み込んだ。
『やっちゃん!ちょうだい!おちんちんちょうだい!早く!早くぅ!おちんちんほしい!早く突っ込んでちょうだい!早く早くっ!』
「待って!いま入れるから…」
『んんっ!もうっ!早くっ!ここ!この穴よっ!突っ込んで!やっちゃんのおちんちん突っ込んでぇ!』
由美子さんは誰か別の人が乗り移ったかのように叫びながら私を求めた。
「入れるよー?」
『うん!うん!早く!早く……っンァッ!入った!入ったよ!やっちゃんのおちんちん入ったぁ!やっちゃんのおちんちん気持ちいいっ!ああっ!』
「由美子さん!やっぱ気持ちいい!」
『でしょう?そうでしょう??私のおまんこは気持ちいいのよ!やっちゃんのおちんちんも気持ちいいっ!ほらっ!動いて!私を悦ばせて!』
淫乱と言う言葉がぴったりはまるくらいに由美子さんは乱れた。卑猥な言葉を連発し、舌舐めずりをしながら私の腰の動きに合わせて自分も腰を上げて動かし、愛液を飛び散らせた。
『アアアッ!イイッ!やっちゃんイイッ!もっときて!もっとパンパンして!アアアッ!イイの!イイのぉ!やっちゃん!やっちゃん!!』
「由美子さん!」
『やっちゃん!ビュ~ってする?ビュ~って!まだ?ビュ~ってして!ほらっ!早く私の中にビュ~って!しなさい!して!してっ!早く!早くぅっ!』
「やだよ!まだしないよ!」
『あぁん!ビュ~ってしてよぉ!気持ちいいのぉ!まだ?まだ??』
「まだっ!」
『やぁぁ!ビュ~ってしてくれないとイッちゃう!イッちゃうからぁ!やっちゃんのほしいの!ほし……』
「待って!もう少しっ…」
『はッ…早くッ…もう一度ダメッ……イッ……イッちゃうからッ…!早くッ早くッ!おまんこイッちゃうッ!』
「待ってって!もう少しッ!」
『ダメッ!早くちょうだいッ!ヤアァッ!ダメッ!おまんこに熱いのほしいッ!ヤァァァッ!』
由美子さんは私が射精する前に早々とイッてしまい、ピクピクっと身体を痙攣させて肩で息をする姿を、ただ呆然と見ていた。
儀式の時と同じ人とは思えず、頭の中にクエスチョンマークが乱舞する中、由美子さんは私の首に手を回して引き寄せて話しだした。
『…ごめんねやっちゃん…。』
「うん?」
『昨日ね…昨日はさ、儀式だから気張ってたの。我慢してたの。本当はね、私ってこんな感じなのよ。11歳のおちんちんでもすぐにイッちゃうくらいの変な女なの。』
「ん…」
『ちゃんと「世話人」として男の子育てないとならないのにいつも先に自分だけこんなになっちゃうの。ダメねぇ。』
「…いいと思うけど…。」
『ううん、ちゃんとやっちゃん達を育てないとならない立場なのに、自分ばっかり気持ちよくなっちゃうの。これじゃ「世話人」失格なんだけどね』
「……由美子さん、続けていい?」
『あっそうだよね!やっちゃんまだイッてないもんね!』
「オレが頑張るから大丈夫だよ!早くイイ男になるから!」
『やっちゃん優しいなぁ…。その言葉が嬉しいなぁ~』
初めての「ヤスミ」は儀式の時よりも断然楽しく過ごせ、この日も由美子さんの中にもう出ないってくらいにたっぷりと精液を放出できた。
11歳で儀式を済ませ小学校を卒業して中学に入り、そこでも変わらず由美子さんに「ヤスミ」やいろんな場所で相手をしてもらいながら、クラスメイトの恭子に恋をした。
恭子も同じ集落の女の子で、12歳、小学6年生の時に儀式を済ませていた。
儀式を済ませた男子と女子は、特に何かに縛られることなく自由にセックスができる。
ただし「世話人」だけには、「あの子とセックスしたい」と報告する必要があった。
もちろん「世話人」も若い子供達のセックスを監視しなければならない義務はあったが、基本的には集落に住む男子と女子であれば無条件に許可を出す感じだった。
男子は儀式から結婚するまで、女子は儀式から34歳まではほぼ縛りはなく、たとえ既婚だろうとお互い希望するならば自由にセックスできる。
女性の34歳までの避妊さえすれば許される自由なセックスは、その後の「世話人」の為に設けられた自由時間のようなもの。
「世話人」になると自分の意思とは関係なく男子の相手をしなければならない。
しかし結婚して子供を授かっても35歳ならある程度子育ても終わっている年齢。そこでまた若い男の子の欲望を受け止める役が回るのは、女性にとっても若くいられる秘訣だと言っていた人もいた。
由美子さんもそうだったが、「世話人」は若い男の子の欲望を受け止めるというよりも、性欲の増した「世話人」と若い男子の有り余る欲望とが合致した、お互いが満足できるシステムだった。
中学高校の男子は「ヤスミ」よりも小屋を使う事が多かった。
夕暮れ時、空いている小屋を探して「世話人」と2人で歩き回っているといろんな人から声をかけられる。
『ウチの「ヤスミ」使うか~?』
『あっちの橋の下は誰もおらんぞ!ハハハ!』
歩き回って結局は「世話人」の家の「ヤスミ」を使う事の方が多かった気もする。
自分の家の「ヤスミ」に恭子を連れ込む事が多かったが、夏の夜は小屋を回ったりいい場所を探して歩いていると、蚊取り線香の匂いをよく嗅いだ。
小屋や野外でする時は、だいたい皆蚊取り線香持参。歩いていると小屋や藪からは女性の喘ぎ声と、蚊取り線香の匂いが漂ってくる。
蚊取り線香の匂いは「ジャズイ」の最中だと皆認知していて、蚊取り線香の匂いがするとその辺りから遠ざかるのがルールだった。
高校になると「世話人」の制度を利用して自分の母親とセックスする事が流行った。
自分の母親が「世話人」になってる男子と話をつけ、交換を申し出るものだった。
男子同士がお互い了承していて「世話人」もお互い了承すれば交換は成立。
その方法で私は母親との「ジャズイ」を実行した。
母親は口では悪態をつきながらも、日を告げると微笑みながら了解してくれた。
母は幸恵。私が高校2年の時に42歳で3人の男子の「世話人」になっていた。
『アンタも物好きね?母さんとやろうってんだから…』
「そぉ?母さんだって嫌な顔しなかったよね?」
『…まぁ…。なんだかんだ言っても息子は可愛いからさ。で?今日は帰って来たらするの?』
「いや、今日学校サボるよ?」
『はっ?』
「今日母さん仕事休みでしょ?しかも安全日。」
『…何で知ってるの?』
「アキラに聞いた。アイツに全部喋ってるんだもんなぁ」
『…はぁ……。どおりでいろいろ聞いてくるわけだ。失敗した…』
「失敗とか言うなって。今日は母さんと1日中やるつもりなんだから!」
『ちゃんと由美子さんに学校サボる事も言ったの?』
「言ったよ!頑張んなって応援されたし!」
『由美子さん……。まぁわかったわ。じゃ何時に「ヤスミ」に行けばいいの?』
「「ヤスミ」は行かないよ!家でいいでしょ!暑いし。」
『はいはい、わかったわよ。とりあえず家事だけ終らせるから待ってて』
朝飯の片付けをして洗濯物を干す姿をボケ~っと眺めていた。
集落の女性はみんなスタイルがいい。「世話人」を務める為に自分の身体をいい状態に保つ事にかなり気を遣っているから。
母親も同じく、普段から体重や体型維持に気をつけていたので、自分の母親ながら見とれる事が多かった。
『手伝ってくれたりとかしないのかなぁ?早く終われば早く「ジャズイ」に移れるんだけどな~?』
横目でチラチラ私を見ながら独り言の様に呟いて掃除機をかけはじめる。そこで手伝わない訳にはいかず、掃除機をかけやすいように散らかった部屋の片付けをした。
家中全部の部屋を掃除し終える頃には2人共汗だくになっていた。
『ふぅ…あっつ~!シャワー浴びないと。アンタ先にシャワー浴びる?』
「いや、母さん先にどうぞ。女の人優先だし!」
『あら、本当?由美子さんにちゃんと教えてもらったみたいね?』
「まぁねー」
『ならさっき私が言わなくても掃除するくらいの事までしないとね?父さんは率先してやってくれるわよ~?』
「あー……そか。まだまだだなオレ。」
『気遣いできる男はやっぱりモテるわよ~?じゃあ先にシャワーしてくるね!』
女性に優しくと言われていたのに、母親に対して出来ていなかったとそこで気づき、シャワーを終えて出てきたタイミングで冷たい麦茶を渡して入れ替わりでシャワーを浴びた。
なんとなく照れくさかったが、自分がシャワーから戻ると逆に母親が麦茶を渡してくれながら褒めてくれた。
『さっきの気遣いね、嬉しかったわよ!自然と出来る様になってね~?』
「う~い。」
『さっ……てとぉ……』
「母さんのベッドでやりたい」
『直球だね!?びっくりだわ!』
「ぼかした方がよかった?」
『いやまぁ……』
「じゃベッド行こ~」
Tシャツに短パン姿の母親の腰に手を回して2階の親の寝室へ。腰のタオルを外してベッドに腰を掛けた母親の前に立ち、Tシャツを一気に捲って脱がせた。
『わっ!わっ!!いきなり!?ちょ、ちょっとまっ…、待って!』
「脱がせるだけだよ。ほら下も」
『えぇぇ……恥ずかしいってこれは…。アンタ、いっつもこんな感じなの?』
「まさか。母さんの裸見る事なんてないからしただけだよー」
『やっぱさぁ…「世話人」でさんざん男子相手にしててもさ、息子に見られるのは、は…恥ずかしいわ…』
「見るだけじゃないけどね!とりあえずさ、オレもなんか恥ずかしいから先に1回入れちゃわない?それから話しない?」
『………まぁ……いいわよ…』
母親は少し照れつつベッドに横になると膝を立てて私を招く。
ベッドに上がり閉じた膝に両手を置いてゆっくりと拡げていくと、母親の股はキラキラと光っていた。
「母さんもう…?」
『…さすがにさ…さっきアンタに麦茶もらった時からキュンキュンしちゃってたし…親子でするなんて考えたらこんなになっちゃうわよ……』
「いいね!オレも朝から立ちっぱなしだったし!……じゃ…」
『……うん……おいで…』
母親の両脚をさらに大きく開いて割って入り、亀頭を唾液で少し濡らして割れ目に当てて穴を探す。亀頭を包み込む窪みを見つけて、目を見ながらゆっくりと腰を送り出して肉棒を身体に埋め込んでいった。
『ア……アッ…アッ……ンッ………』
「……入った」
目を大きく開いた後、眉間にシワを寄せて艶かしい表情で私を見つめた。
『………お帰りなさい…』
「うん、ただいま……」
自分が産まれて来た場所にまた戻る。
肉棒に伝わる感覚的には、そこはやっぱり女性の身体の中だが、気持ち的には全く別物。気分だけで射精出来そうだった。
『…どう?自分の母親に入れた感じは?』
「ゾクゾクしてる。腹の真ん中が熱い。母さんは?」
『私も。これ…ダメ…。アンタ早く終わりに出来ない?』
「なんで?」
『決まりを守れなくなりそう……』
「…あー……オレも。……やめとく?やっぱ…」
『…うん。ごめん…その方がいいかも……』
「いや…まぁ…うん………抜くよ…」
2人共想像以上の異常な状態になってしまい、お互いその後の展開が分かってしまってどうしようもなく、中途半端だったがそこで中止した。
母親の愛液を肉棒につけたまま、しばらく背を向けあう無言の時間が流れた。
どれくらい経ったか……口を開いたのは母親だった。
『アンタ……今日父さんに何か言われた?』
「今日?…特に何も。」
『そう…。…私は言われた』
「なんて?」
『ハマるなよ?って…ニコニコしながら…』
「父さんはわかってたんだ」
『そうね…わかってたんだね。』
「………マズイよね?」
『え?』
「はまっちゃうのはさ」
『そうね…』
母親の声を聞きながらゆっくり自分で肉棒をしごいていると、背中から母親も自分でいじっている気配を感じた。お互いが背中合わせで自分を慰める。
その行為は徐々に激しくなっていき、自然と名前を呼びあっていた。
「母さん…母さん……母さん…」
『やっちゃん…やっちゃん…』
名前を呼びあう時間が長い間続き…正午を告げる公報の音楽が家の外で流れた瞬間。
2人同時にふり返って抱き合い、次の瞬間には肉棒は母親の身体に突き刺さっていた。母親の割れ目に刺さった肉棒をこれ以上は無理というくらいに強く奥まで押し込み、吹き出した汗を相手に塗りたくる様に肌を擦り合わせ、唾液まみれの唇を貪り吸い合った。
激しい呼吸とベッドの軋む音だけが室内に響き、夏の日差しに蒸された部屋がさらに温度と湿度をあげていく。
早く母親の中に射精したい想いと、まだこの快楽を味わっていたい想いが交錯する。
射精しても射精しても、腰を振るのを止めず、絶頂を何回も、何回も迎えても腰を挟んだ脚の力を緩めず、正午から始まった私と母親の行為は延々と続き、膝を擦りむいて血だらけになった痛みで我に返った。
シーツには2ヶ所の血染みと真ん中に大きな液溜まりがひとつ。
時計を見ると午後2時半を少し回っていた。
「ハァハァハァハァ……」
『ハァハァハァ…ンッ……ハァハァハァハァ…』
「…ハァハァハァ……ヤバい…」
『ハァハァハァ…ヤバいねっ!フフッ!ハァハァハァ……』
若さ故か、母親だからか。リミットの外れ方は半端ではなく、普通の女性ならまず無理だと思うくらいに母親を犯していたが、母親もそれに悦んで応えていた。
流行っていたからそれに乗った形で経験したが、他の経験者達が皆こんな思いをしたのかと思うと、なぜもっと早くそうしなかったのかを後悔した。
「世話人」の隙間を突いて経験した事。確かに最初はそのルールに沿ってだったが、結局は家庭内で済んでしまう話……由美子さんが言っていた抜け道の意味をこの辺りで理解した。
たぶん由美子さんも自分の父親とそんな風になっていたんだろう事は簡単に想像できた。
そうなると集落全体で考えたら……と、…考える事自体意味のない事だと思ってやめた。
後日「ジャズイ」で由美子さんに母親との事を聞かれた時に、逆に由美子さんは父親と……と聞いたらすぐに口を塞がれたので、まぁ確実にそうなんだろう。
家庭内の関係については、さすがにおおっぴらに話す人もいなかったが、誰が誰の「世話人」かはだいたい皆把握していた。
学生時代から結婚しても若いうちは自由なセックスが認められてはいたものの、既婚者に声を掛ける人はいなかった。
配偶者の事を考えれば遠慮するのはごく当然だが、自由な中でも自分を戒める事が出来るかを、他の人が見極める制度でもあった。
そんな普通にみたら「乱れた性」の集落の長い歴史も、ある日突然激変してしまった。
私が「ヒザツキ」の条件に当てはまる年齢の、少し前の夏。
長く続いた梅雨に追い討ちをかける超大型の台風が集落を襲った。夜中から明け方にかけて直撃する予報が出ていて、集落の人達は早めに川を挟んだ反対側にある避難所に逃げていたが、避難している人は集落の半分程度の人だけだった。
それまでその集落に災害らしい災害というものはなく、また今と違って大雨に対する危機意識も薄かった。
結果。
クホウ様を奉ってある集会所のすぐ裏手から土砂崩れが起き、物凄い土石流も同時に流れ込み、集落の1/3を押し流す災害が起きてしまった。
避難所にいる人達も建物の外で対岸の集落の惨状を目の当たりにし、泣き叫ぶ人や呆然とする人様々で、中には自分の「世話人」が避難していない事を知り、豪雨の中集落へ向かう人も多くいた。
結局……集落では十数人の犠牲者を数え、集会所や平家武者の墓とされる石碑、三十軒以上の家を押し流される被害があった。
その災害をきっかけに私を含め多くの集落の人達が隣の市や町に移った。
押し流されたクホウ様は見つかる事はなかったが、石碑だけは川の途中で見つかり、残った人達が一時的に別の場所で保管していた。
災害から長い時が経ち、私も他の土地で暮らしていた。
由美子さんも少し前に還暦を迎え、ずっと一緒にいた恭子と結婚し、2人の子供を授かった。
災害の後に集落に住む人はかなり減ったが、それでもクホウ様信仰は途切れる事はなかった。
集落に残った人達が信仰や風習を守り、私の様に他所に出た人達も時間を作っては集落に復興の手伝いをしがてら「ジャズイ」に赴いていた。
土石流を免れたヨシハルさんが先頭に立ち、自分の家を集会所の代わりにしてくれた事も大きな助けになった。
集会所と同じ様に、部屋の奥に祭壇を造り「クホウ様」を奉っていた。
流されて見つからないのでは?と聞くとヨシハルさんは
『いや、あれは「クホウ様」だ。私らがそう呼べばあれは「クホウ様」になるんだ』
と、小さな声だったが力強い口調でそう答えた。
後で他の人に聞くと石碑を見つけて運び出す時に一部分が欠けてしまったらしい。ヨシハルさんはそれを拾い上げ、自分の手拭いでくるんで「クホウ様」としたとの事だった。
実際「クホウ様」が何だったのか知る人は誰もいない。中身を見た人もいない。「クホウ様」自体曖昧なモノであれば、誰かが「クホウ様」と呼ぶならそれがそうなってしまってもいいんじゃないか…。
私も自分達が信仰してきたものが、性の風習ありきの後付けのものだと…そう考えるのも無理はないと思った。
長い時間をかけ集落は復興していき、他所に出た人達もまた徐々に集落に戻った。私も実家のすぐ近くに家を建てる事になり、同じ様に私世代の風習を知る人達がたくさん戻りだしていた。
還暦を超えた由美子さんともまだ「ジャズイ」は続けている。歳を取っても由美子さんの身体は変わらず、まだまだ大量の愛液を撒き散らす。
母親とも。恭子も私が「世話人」と別に母親としている事も知っている。
「ジャズイ」として家を出る時に今日は由美子さん?それとも…?と意地悪な顔で聞いて来るが、そこは曖昧にしている。
恭子も母親と連絡を取っていて知っているがわざと聞いて、私の反応を楽しんでいた。
2人の子供も儀式を受ける年齢になる。恭子もそれを分かっていて集落に戻る事を早めた。
そして今日。私は年寄衆に連れられてヨシハルさんの家に来た。
聞いていた様に御祓を行い苦い液体を飲み、薄暗い部屋の中で仮面を被り横たわる女の子の脚を拡げた。
胸の膨らみはなく白肌のまだ幼い女の子の裂け目に肉棒をあてがう。
これからこの子がどんな風になろうとも、私は肉棒を突っ込み腰を振り、未成熟な身体の一番奥に射精しなければならない……。
たとえそれが、いつも一緒に風呂に入っていた、右わき腹に見覚えのある黒子がある女の子だとしても。
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