木曜日の午後、桜の視線は 無意識に向かいの校舎に向けられていた。
3階にある右から2番目の教室・・・それは、数日前に自分が変態行為をした場所だった。
(わたし・・・わたし、どうしてしまったんだろう・・・・・・自分を抑えられなくて・・・あんな場所で・・・あんな・・・あんな恥ずかしい事・・・)
桜は静かに溜息をつく。
けれど、その息が 微かに熱くなっている事には気づいていなかった。
こんなにも歪んだ性癖に取り憑かれたのはいつからだっただろうか・・・
きっかけは はっきりとは分からない。
小学校のある日、プールの授業のある日に家から水着を着ていき、授業が終わってから下着を忘れたことに気づいて、でも先生にも打ち明けられず そのままノーパンで過ごした日だったか・・・
中学生の時に、学食で買ったパンを外部階段の踊り場で食べていて、何気なく視線を上げると用務員の男が自分のスカートの中を見ていた・・・それに気づいた瞬間に体が固まり、足を閉じることも出来ずに チャイムが鳴るまで ずっと見られ続けていた時だったか・・・
どれが原因かは分からないが、けれど確かに 自分の中にある変態性癖を自覚していた。
いけない事・・・恥ずかしい事・・・ダメな事・・・
いつからか、そんな事に取り憑かれていた。
それは、時間が経つにつれエスカレートした。
ダメだと自分を抑えながら、けれど抑えれば抑えるほど欲求が高まっていった。
そして我慢の限界に達するたびに、自分を抑えきれずに行動に移していった。
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