桜は、ふっと目を覚ました。
いつ気を失ったのかは覚えていない。
力の入らない両手で上半身を起こし、机に縋りつきながら立ち上がる。
見ると、壁の時計は2時を指していた。
あぁ、また・・・また やってしまった・・・
またガマンできなかった・・・
桜は自分の体を見下ろしながら、悲しそうな顔をしている。
抑えきれない自分の欲望を憎み、悍ましい変態行為に後悔する。
けれど、なんて事をしてしまったのだろうと反芻し始めると、また人影の声が聞こえる気がしてしまう。
ダメ・・・早く逃げなきゃ・・・早く・・・
じゃないと わたし、また・・・
ゾクッとした。
あれだけしたのに、体の芯がヒリヒリしはじめる。
桜は自分の体に湧く欲望から逃げるように、白衣を羽織って教室を出た。
後ろを振り返る余裕もなく、足早に保健室に逃げ込むと、ようやく学校を抜け出した。
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