もうあの男に違いない・・・興行と営業のない時に私を見失っていた・・・。
きっとそうに違いない、私は恐怖を覚えた・・・。
前のフェスから、徐々に自宅も特定されとうとう、自宅のポストも中身を確認される様になる。
本当にそばにいて、私を監視している事に気付いた。
ある日、買物に出ようと家を出た時に怪しい箱形のバンがつけて来ていた。
私も営業で使う様な車、こんな所で変だなとは思っていた。
狭い道で、無理に追い越したと思った瞬間に停車し、サイドのスライドドアーが開き、目出し帽
をつけ、怪しい男にクロロホルムを嗅がされ車に押し込まれた。
男は手際良く、両手両脚を固縛し、口枷を咥えさせた。
そしてバンは、目撃者も居ないまま私をさらっていった・・・。
どの位経ったのだろう・・・私が目を覚ますと運転席に男が一人・・・私は口枷をされて固縛され
床に転がされている、ルームミラーに写ったその男は、やはりプールで見たあの男・・・。
けれど、その男にもう一度会ってる事を思い出した、あのヒロインショーの後、私に握手を求めて
来た男だ・・・今迄の事が点が線でつながった、私のストーカーはこの男に違いなかった。
身動き出来ないまま、外の景色は人気の無い別荘街に差し掛かる、一軒ずつの間隔がすごく遠い
こんな一軒家じゃなにをされても助けなど来ないだろう・・・。
一段と離れたログハウスに車は停まった。
一階部分はコンクリート、二階部分がログハウスという作り、貸別荘だった。
また男は目出し帽を被り、私を背負って二階部分のログハウスに入っていく・・・・・。
目出し帽と言うのは、顔が見えないだけで無く相手への恐怖も植え付ける。
今の私に逃げる術などない事を自覚させていった。
『やあ、ちさとちゃん・・・やっと二人きりになれたね・・・ずっと探してたんだよ
ヒロインショーにも、プールにも行ったけど、いなくなっちゃって・・・で最近は便利だね
君じゃなくても、君のスマホからショートメッセージ送れるんだから・・・見て・・・』
その男は私のスマホを見せた、夫に当てた物だ・・・・・。
ーあなた、少し急ですがお友達と、急遽旅行に誘われて・・・心配しないで二泊三日です。
おみあげ楽しみに待っていて下さいー
夫からの返信も入っていた。
ーいつも君は急だなあ・・・気を付けて行ってきて、待ってるよー
画面を見せられ、三日間の計画を立てている事を知った、また同時に私のキャリアが圏外に
なっている事も・・・。
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