帰りの新幹線の中で、夢は体に残る余韻に浸りながらも、雅樹とのやり取りをしようとしていたが、携帯を手に持ったまま、いつの間にか眠ってしまっていた。
希は、掲示板を経由して、送ってきたメッセージを目にしていた。
厳格な両親に育てられ、絵に書いた真面目な性格な希は、固定観念が強い方だ。
良く言えば、古風な考え方をしているが、頑固な所もあり、周りを敵に回してしまう事もあった。
おかげで、友達は少なく、恋愛経験なんて、結婚するまで無縁だと自分でも思ってるくらいだった。
だが、メッセージをやり取りしていると、希の考え方を肯定的に捉えてくれて、そこから新しい考え方を教えてくれるメッセージのやり取りに、夢中になっていた。
相手は、雅樹と名乗っていた。
しばらくしてから、メアドを交換し、電話番号も交換していた。
そんなことは、希が生きてきた中で初めての事だった。
電話から聞こえてくる雅樹の声は心地良いものだった。
家族や数少ない友達と違って、全く否定しない雅樹に、希はのめり込むのも早かった。
雅樹が仕事の都合で、希の住む街に来るという。
夜は別件があるから、夕方の短時間なら会えるという誘いに、希は即答した。
短時間ならば、いわゆる男女関係にも、すぐにはならないだろうという安心感もあった。
一方の雅樹は、固定観念が強い分、夢よりも手応えを感じるのが早かった。
その日の夜は夢の相手をするから、その前に妹の初めてを奪うのも悪くはない…
実際に会ってみると、希は予想していたよりも雅樹がスマートさを覚えた。
希は、なるべくおしゃれをしてきたつもりだったが、地味さは否めなかった。
それなのに、優しく接してくれる雅樹に、希はさらにのめり込んでいく。
夢との待ち合わせ時間は迫っていたが、雅樹からしたら相手は夢なので待たせようと思えば、いくらでも待つ女だった。
夢に前にオナニーをさせた緑道のベンチへと二人並んで腰をかけ、自然と希のファーストキスを奪った。
舌を絡めた濃厚なもので、希の目はとろけていた。
服の上からだったが、胸も軽く触られたのだが、全く嫌な感じはしなかった。
むしろ、もっとして欲しい…とも思い始めた。
その気持ちが、雅樹に伝わったのか、雅樹の手が希の服の中に入り、ブラがずらされて、乳首を直接愛撫された。
ドキドキが止まらない…
スカートの中に、雅樹の指先が内ももをなぞるように入ってきた。
希は、雅樹に抱きつく以外に恥ずかしさを堪える方法が分からなかった。
吐息が大きくなっていることに気付いたが、どうしようもなかった。
そういう日に限って、何も考えずに、靴下で来てしまっていて、パンツの中に雅樹の指が入ってきたときには、心臓が口から飛び出るかと思うくらいに、ドキドキした。
『こういうこと、初めて?』
雅樹は、抱き着いてきていた希の耳元で聞いた。
頷くだけが精一杯の希。
『こういうの嫌?』
頭を横に振る希に、雅樹は、
『じゃあ、俺のことが好きなんだね。言ってごらん。』
間をおいて、希はとうとう『雅樹さん、好きです。』
固定観念の強い希は、これだけで十分に落ちた。
翌日も会う約束をして、その日はそこで別れた。
下着の中には、今まで感じたことのない、くすぐったいような感覚が残っていた。
帰宅してから、雅樹にメールを送ってみた。
別件があるからと返信は期待してなかったが、しばらくしてから返信が来て、嬉しかった。
携帯越しに、夢が咥えていた。
今のこの様子を、写真に撮って、希に送ってやろうかとも思ったが、とりあえず止めておいた。
夢には、翌日昼間に仕事が入ったからと伝えてある。
程々にしておかないと、希とも楽しめない。
それでも、夢の全身は軽く痙攣するくらいに弄ばれた。
それなのに、手首を縛られて、ホテルに備え付けられていたマッサージ機で、刺激されると、途中で少し意識を失い、頬を強く叩かれて、意識を取り戻した。
夢の中で、雅樹は肉体的にも精神的にも快楽を与えてくれる存在に完全になった。
翌朝、ファミレスで一緒に朝食を取ってから、別れた。
希はその日、初めて大学の講義をサボった。
元々、すでに卒業を満たすだけの単位は取っていたから、問題はなかったが、それでも希は少しの緊張と、好きな相手の為に、ここまでする自分に高揚感を覚えた。
待ち合わせ場所に、雅樹の方が先に到着していた。
辺りは、まだ通勤途中のサラリーマンがいる時間帯だった。
『とりあえず、お茶でもしようか?』
雅樹と連れ立って歩いた。
人通りの少ない道に入ると、雅樹に抱きしめられて、
『会いたかったよー』
と言われて、素直に嬉しさを感じた。
そのまま少しキスをした。
『好きって言ってごらん。』
『…好き』
そんなやり取りをしながらも、古びた喫茶店に二人は入った。
他愛のない会話をしていたはずが、もっと2人きりになれる場所に行きたいと、まるで希の方から雅樹にねだるような展開になっていた。
『そういう場所はあるけど…少し大人の場所だよ。』
どこかくらいは希にも分かったが、何故か引くに引けない状況になっていた。
そして、30分後には、前夜に姉の夢が散々弄ばれたホテルの同じ部屋に二人はいた。
ソファに二人で並んで座り、自然とキスをしていた。
『ダメとか嫌なら、ちゃんと言うんだよ。無理は良くないからね。』
雅樹は、言葉とは裏腹に希の服の中を弄り、少しずつ脱がしてもいく。
雅樹のその優しい言葉は、とても無理とか言わせないような状況を希に作り出していた。
パンツだけの姿になり、そのパンツの中にはすでに雅樹の手が入っていた。
また抱きつく以外に恥ずかしさを堪える方法が見つからなかった。
そのパンツすらも、脱がされて、とうとう希は全裸にされた。
背筋に雅樹の指先がなぞられると、少し雅樹との距離が出来た。
そして、雅樹はまだピンク色の希の乳首を吸いながら、舌先で転がした。
思わず背中を丸めてしまう希だったが、雅樹の愛撫が終わらない。
足も大きく開かされていた。
そこに優しく雅樹が愛撫をした。
そこまですると、雅樹は希を抱えて、ベッドに移動した。
ベッドの脇で雅樹は全裸になり、希は怖いもの見たさ的な感じで、雅樹の体を見た。
その雅樹は、希の体に舌を這わせていく、理性が徐々に失っていくことが希には分かったが、衝動が止められなかった。
言われるがままに、初めて間近で見た、雅樹のを口にも含んだ。
それ以上に、雅樹は、丁寧に希の体を愛撫した。
そして、希は前日に初めて会ったばかりの雅樹に処女を捧げた。
痛かったが、嫌な気持ちよりも、好きな相手に捧げた嬉しさが勝っていた。
夕方まで時間を掛けて、3回した。
ホテルを出たあと、雅樹に服を買ってもらった。
『今度は、うちの方にも遊びにおいで。』
雅樹のその言葉は、また会ってくれるんだと言う意味だから、嬉しかった。
人に会って、こんなに嬉しい気持ちになるのは、初めての経験だった。
当初とは、順番が逆になったが、目的を達成出来た事に、雅樹は満足して帰途についた。
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