「ね、どうだった?」
「・・・どうって・・・その・・・」
最初から『時間がない日』だと言っていたのだから当然だが、2人が男に拘束された時間は短かった。
男は自分の都合の合間の時間に、まさに公衆便所を使うように気軽に精液を吐き出すと、すぐに2人を解放した。
今、麻衣と由紀は3人掛けのソファーに並んで座っている。
膝の上で拳を握る麻衣の両手を、由紀の両手が包んでいる。
安全で平和な日常の象徴である自宅のリビング。
見慣れたはずの空間に違和感を感じるほど乱れた麻衣の心は、それでも少しずつ平静を取り戻していく。
意識が朦朧とするほどの興奮が少しずつ収まっていくと、ついさっきまでの自分の異常な行動と経験への後悔が湧き上がっていった。
快楽への欲望に溶けてしまっていた理性がゆっくりと取り戻されていくと、大切な人への背徳感が滲み上がっていった。
嫌悪感にもにた後悔の念と、指が震えるほどの背徳感に表情を歪ませる麻衣。
由紀はそんな麻衣の顔を楽しそうに、幸せそうに微笑みながら覗き込んでいる。
「麻衣って、ホントはあんなに凄かったんだね・・・私、驚いちゃったわ・・・」
麻衣の表情が苦しそうに歪む。
由紀はさらに楽しそうな声になっていく。
「自分でもわかったんじゃない?・・・自分が本当はどんな女なのか・・・何を欲しがってて・・・それを与えてもらうためには何だってする女なんだって・・・」
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