「・・・どうだった?」
階段の上から玄関を覗いて部屋に戻ると、悠人はテレビ画面を見つめたまま聞いてきた。
俺は少し戸惑ったが、思った通りに答える事にした。
「ダメだな、ありゃ・・・たぶん、そろそろ勝手に動くだろうな・・・・・
次のバイトの休みにでも、勝手に訪ねてくるんじゃないか?この家に・・・」
ゲーム画面では、無限ループと呼ばれるレベル上げが続いていた。
悠人が何も答えないせいで、次々と言葉が出てしまう。
「ったく・・・あれだけ一回でやめとけって言ったのに・・・
毎週毎週・・・こんなに何回も同じ男にやらせたら・・・ったく・・・
・・・遊びたいなら他の店のデリバリーもあるのに・・・」
悠人は何も言わない。
5回目のループを終え、慣れた手つきで6回目を始める。
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