由美がそれを理解できないのは、ある意味で当然だった。
枯れきっていた欲望が呼び起こされて まだたった2ヶ月・・・
荒々しい欲望に晒されるたびに 逞しいオスを強者だと、されるまま翻弄され悶えるメスである自分を弱者だと ようやく認識し始めたばかり・・・
由美は自分で思っているより強く浩司を愛している。
だからこそその心は開ききり、経験や理性に邪魔されることなく全てをそのまま受け入れていた。
リビングの床に横たわった自分の顔に浩司が覆いかぶさり、口の中に向けてピストンをされても・・・
男子トイレの洋式の便器に座った浩司が、自分の頭を両手で揺さぶって口を使っても・・・
浩司が それを堂々と『オナニー』だと表現しても、その時に感じて屈辱感は 愛しい男が自分に快楽を感じてくれている・・・そんな『悦び』と共に、混ざり合いながら由美の心に染みついていった。
自分の口を『オナホール』だと罵っても、それが苦しければ苦しいほど、下品であれば下品であるほど、屈辱感は『興奮』と共に混ざり合い、由美の心に刻まれていった。
いつからか由美の心は、自分ではそうと気づかないまま『屈辱』を与えられれば 同時に『悦び』と『興奮』を呼び寄せるマゾ性に染まっていた。
そして浩司との関係の中で由紀の心に芽生えたマゾ性・・・
それが開花した瞬間が今だった。
だから、由美がそれを理解できないのは、ある意味で当然だった。
そして愛しい男との間で開ききった心に、2ヶ月もの時間をかけ 数えきれない回数 刻まれて染み込んだ反応に由美が抗えないのも、また当然だった。
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