とうとう今日は、お義母さんの退院の日・・・。
お義父さんを家に残して病院に迎えに行った・・・。
『お義母さん、退院おめでとうございます・・・また今日から家で暮らせますよ・・・』
『あら・・・ちさとさん、あなた妊娠していない?・・・』
『はい・・・まだ生理が止まって少ししか経ってないんですが、試薬で検査したら妊娠していました
あの人の子です・・・』
『あらそうなのお・・・おめでとう・・・私もあの人にも孫ができるのね・・・あの人にも言ったの?』
『はい、喜んでくれました・・・なかなか出来なくてご心配お掛けしました』
女の感は鋭いと思った、どっちの子種か判らないなんて口が裂けても言えない・・・。
あとはお義父さんが約束を守ってくれる事だけが私の切実な願い・・・。
そして、お義母さんが家に帰ってから、お義父さんのちょっかいは無くなりました。
と言うより、自分の子だと思っている様です。
二ヶ月が過ぎ、産婦人科を受診しました・・・やはり妊娠四週目に入ったところでした。
安定期に入り、お腹も目立つ様になりました。
夫はお義父さんに、別居の話をしてくれましたなんとか上手く行きそうです。
夫との約束通り、それから五ヶ月が経ち臨月に近付いて来たので私は実家に帰る事にしました。
時折、夫とお義父さんが両側から耳を当てて、赤ちゃんの心音を聞いたり、赤ちゃんがお腹を蹴るのを
触って喜んでいた事を思い出します。
お義母さんもここで暮らせば良いじゃないと言ってくれますが、この機会を逃せばお義父さんの玩具に
なる事は判っていました・・・それがどうしても嫌だったのです。
実家に帰っても、大きなお腹を摩りながら、喜んでいる両親に本当の事なんて言えません。
そしていよいよ出産の時・・・3,000gで元気に産声を上げてくれた息子・・・。
五体満足度で、元気に産まれてくれた事が幸せでした。
あとはあの人と赤ちゃんと三人で暮らせる・・・そう思いました・・・。
病院にも夫とお義父さん、お義母さんが来て、私の両親と話をしています・・・夫とお義父さんどっちが
本当の父親なのか、今はそんな事どうでも良かった、夫が賃貸マンションを借りてくれた事を知って
安堵して・・・このままあの家に帰らないつもりでした。
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