彼は玄関の鍵を開け、まず私を中へと誘導し、続けて入ってくると、後ろ手で玄関の鍵を閉める。入った瞬間、ラブホテル独特の匂いが鼻腔をつく。
「暗いわね…電気のスイッチってどこかしら?」
私がそう呟くやいなや、彼は私を振り向かせぐっと抱き締める。彼は唐突に唇を重ねてくる。
…キスって感じるものなのね。
強く唇を重ねられると身体の力が抜けていきそうになる。彼とホテルに来るのは何回目かしら…いつも部屋に上がる前に求めてくるのね。喪服の上からおっぱいを揉まれながら、彼のうごめく舌と私の舌が絡み合う。彼の右手が私のお尻に回り、喪服のスカートの裾を持ち上げると、ストッキングの上からお尻をなで回し始める。ゆっくりと弧を描きながら、お尻の上を指先がはい回る。彼の指先が上へすっと動くと、ストッキングの上端に指先がかかると、パンティの下へと指先がもぐり込んでくる。手のひらでお尻をぐっと鷲掴みされる。彼の手のひらの暖かさを感じる。指先がお尻の割れ目を通り、そこを通りすぎると、指先がアナルへと当たる。そこから、指先は前へと回り込むと、もう既に濡れている割れ目に指先が潜っていく。突き刺さった中指でオマンコの中をかき回される。ピチャピチャ、クチュクチュとした卑猥な水音がする。
「あっ、あああ、あっん、あっ」
声にならない声が漏れる。身体がのけぞり、がくん、がくんと身体が震える。彼の指先がクリトリスを捉える。彼は私のお腹を押さえるようにしながら、繊細に固くなったクリトリスをなで続ける。
…私の好きなところ、知ってるわよね
彼のことを好きでいながら、私たちは危ない橋を渡っている。ここに来る途中も主人のことが何度か頭を過った。
…仕事遅いって言ってたけど、早く終わって、集会所に私のこと、迎えにきてたらどうしよう?
…電話がかかってきたら、なんて言い訳しよう?
まだ主人からの連絡はない。でも、心は焦り、本当は今の刺激的な時間にゆったりと浸ることはできない。でも、もう後戻りはできない。彼とはなかなか会えないから、こうやって会っている。以前は隣に座り話すだけでも良かった。でも、一線を越えた今、彼の力に抗うことができなくなってしまった。身体も彼の「男」を求めるから。彼はクリトリスから指先を離すと、しゃがみこみ、喪服のスカートの後ろにあるジッパーをおろす。シャーという金属音の後で、スカートがするりと床に落ちる。彼は両手でストッキングをするするとくるぶしまで下ろす。そして、私の左足をもちあげると、そこからストッキングを外す。私は喪服に合わせて黒いパンティを履いてきた。彼はパンティに手をかけると、ストッキングと同じ要領でパンティを脱がせる。太ももの白い地肌と、逆三角にお手入れした薄めの陰毛が露になる。まだ、部屋の中は暖かくなく、そこに漂う空気が冷たく感じる。
彼のしたいことは分かる。私はしゃがんだままの彼の首に手を回す。彼は膝のところで太腿を手で支え、私の左足を肩に乗せる。私の下半身が無防備になる。彼の舌先が開かれた足の間の柔らかい部分へと伸びると、音をたてながら濡れた割れ目の間へ舌先を入れてくる。薄茶色の2つの小山の間の敏感なところが熱くなる。
「ねえ、ちょっと…あっ…洗ってないの、そこ…あああ、きもちいい…汚いから…あっ…ねっ、ねっ」
「いいんだって。洗ってないこっちの方が。いい味だ…さっきはできなかったからな…美味しい。いいよ、美香」
私の身体はまた細かく振動しはじめ、立っていられなくなるような感覚がする。でも、私、やっぱりベッドの上がいい。ベッドの上で好きにして欲しいわ。
「ねえ、ここは寒いわ。せっかく来たんだから早く中に入ろうよ」
(続)
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