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今となっては、どうでもいいような話のような気がする。でも、朝目覚めてから、今まで見てたホテルの白い壁紙を見たとき、ホテルで美咲の声を聞いたときから、自分の中の時計がねじまわって、昨日の熱い時間を思い出す。
「Jの身体が忘れられない。」
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ダイビングは素敵だった。海の中って本当に綺麗。来てよかった。スクール終わりには15時ぐらいまで、二人でビーチに行った。結婚してまだ間もないとき。私たちはまだ若い。独身って嘘をついても全然通用する身体。ビーチに行くと、ほぼほぼ明らかにセックス目的の男達に声をかけられた。 美咲は、その男たちと会話してたけど、私には全く会話として聞こえなかった。
「ダイビングしにきたの。ほっといて」
「行こうか?」って美咲に声をかけられたときも、全然気乗りしなくて、ビーチのデッキチェアに寝転んだまま、サングラスをかけ直して無視したわ。
美咲ったら、「面白くないわ」って顔で私を見つめてたのかもね。しばらくすると、男たちの声が遠ざかっていった。
「別にワンナイトラブを求めてここに来たんじゃないもの」。
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二人で結構、長い時間、話したわね。たくさん笑ったよね、、、。
「色色あったけど、この3日間、楽しかったわ…はっきりとお礼をいってなかったから…ありがとうね」と言うと、2人っきりの席を立った。
「待って。まだ、何か話ある?」
「もう特に話なんてないわ…ただね、あなたに会いたかったの」。
「今から少し時間ある?ちょっとこっち来てくれるかな?」とJは微笑んで言うと、私をエントランスの裏に連れて行ったの。
「他の人に二人の後ろ姿、見られたかもしれない。でもまあいいわ」。
裏扉を抜け、コンクリートのスロープを上がった先にあるシャワールームに入った。全部で3ルームあり、どれも2人で入っても余裕の広さがある。簀子が少し濡れていた。
「美香…愛してる」とだけいうと、Jは唇を重ねてきた。甘い口づけ。
「外から見られちゃうよ。恥ずかしいよ。それに声も出そうだし。やめとこ、ねえ?Jくん?」
Jは子供が使うプラスチック製の台に私を抱えて乗せ、
「これなら外から見られても、一人で入っているようにみえるから。大丈夫だって、今みんなランチ食べてるから、ここにはしばらく誰も来ないよ」。
そういうと、キャミソールが脱がされ、レースの水色のブラジャーを脱がされた。乳房をわしづかみにされると、Jの手のひらの中で乳房が歪に歪む。乳首を荒々しく吸われる。唇を激しく重ねると、Jにホットパンツを降ろされ、水色のパンティもスルリと脱がされた。
「ああっ、また裸になってる」。
そして、また乳首を吸われながら、Jは上着とパンツを脱いだ。Jの股間の肉棒は大きく勃起して血管が隆起している。昨晩、私の中をかき乱した肉棒。シャワールームの中と外とは薄い木の扉一枚分の隔たりしかない。
「また、生まれたままの姿でこんなところで」。
そう思うと、羞恥心よりも、見られるかもという興奮が波のように押し寄せ、ふわりと身体が軽くなったような錯覚がした。指先が動くたびにクチュクチュと聞こえる音に、
「ああ、また濡れてる。濡れやすいのね、私って。声が出そう。我慢できない、、いいわ」
(続)
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