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しゃべっているうちに、だんだんとはっきり思い出してきた
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{何時間ぐらい眠ったかしら。)
部屋に差し込む光の中で、シーツにくるまれて目が覚めた。まだ頭がボッーっとする。デジタル時計は9時過ぎを知らせていた。
「Jくん、Jくん」
声をかけたが返事がない。眠い目をこすりながら、ベッドから起き上がる。裸の自分。昨日のことは夢みたい。でも夢じゃない。シーツが少し赤く汚れていた。あそこに手をあてて、指を入れて確認する。指先には血らしきものはついていない。
「あのとき感じた痛みってこれね」。
ベッドのサイドテーブルには、脱ぎ捨てたブラジャーとパンティが、なぜかきちんとたたまれておいてある。
それを身に着けベッドから出る。テーブルの上に目をやると、部屋のメモ帳に走り書きがしてあった。
「仕事にいってきます。起きたらこれ食べてください。それと仕事終わったら見送りにいきます。連絡下さい」
テーブルの上にはクロワッサンとシナモン味のパイが2個づつ置いてあった。
「そうだ、忘れてた。今日も仕事っていってたわね。でも、あんなに動いてたのに。眠くないのかしら。ふふっ、タフね。でも無理させちゃったかな」
キャミソールだけを上にはおって、窓から外を眺める。今日もグアムはいい天気。窓を開けると、静かだった部屋の中に風と一緒に、海の音、人の声、鳥のさえずりが入り込む。
「今日で旅行も終りね」
ソファーに座るとなんだかとってもお腹が空いてきたので、部屋にあったコーヒーメーカーでコーヒーを入れた。そして、コーヒーを飲みながらクロワッサンとシナモン味のパイを食べたの。とっても美味しかったわ。
部屋のチャイムが鳴った。Jくん?。一瞬、ドキっとした。まさかね。ジーンズのホットパンツを履き、ドアスコープから外をのぞくと、美咲がドアの外に立っている。
「美咲、、何よ~、来るなら連絡ぐらいしてよ」
「美香~、来るならって私の部屋でもあるのよ。何々、お楽しみ中だった?髪の毛ぼさぼさよ。Jくんは?」
「居ないわよ。仕事に行ったわ。」
ふーんって言いながら、美咲が部屋に入ってきた。
「ところでそっちはどうなのよ?Kくんは?」
「今から下のプールで泳ごうってことになったの。Kくん、今日、お休みなんだって。今、下で待ってるの。そうそう、美香もおいでよ。泳ごうよ」
美咲はさっさと服を脱ぎ、全裸になるとビキニの水着に着替えた。「日焼け止め、日焼け止めっと」っていいながら、バッグの中から日焼け止めを取り出すと、「先にいくね」って言いながら部屋を出ていった。
「もう…プールなんて行かないわよ」
頭からシャワーを浴びて、髪の毛を乾かしながら、鏡の前に立った時ね…日焼けしていないおっぱいに「いっぱいキスマークついてる」。内ももからあそこにかけても、赤いキスマークがいっぱい。そして、こう思ったの。足の爪先から私のあそこ、そしておっぱいから唇に熱い吐息みたいなのを感じるって。 そして、いつものように薄くメイクし直して、ホテルを出たの。
一応、、あそこはきちんと洗って、下着もおニューにして。プールじゃないのよ…Jくんに会いたくて。期待も少ししながら。
(続)
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