この日から、僕の観察対象は小鳥や植物から
ちさとさんに変わった。
小柄なプロポーションに綺麗な脚、同級生等には微塵もない大人の雰囲気、お父さんはジャスト世代だったらしいけど、僕も心を射ぬかれてしまった。
ちさとさんの家は、建築中も観察してたから
間取りなども判っている、最後にイングリッシュガーデンが作り込まれ、僕の家の庭に自然につながっていた。
境には低木が植えられ不自然さはない、強いて言えば、僕の家の物置が少し場違いな雰囲気な位で、少し情けなかった。
ちさとさんの家は此方に向かっては少し防備が薄いようだ、玄関方向は比較的広い道に面していたので、解放感を選るには致し方ない。
それに、この絶妙な距離感が佳いと思った。
そして、観察を始めた。
二階にある寝室からベランダにあるサンルームにちさとさんは朝必ず顔を出す、丁度僕の部屋の窓から見える位置だ。
僕は双眼鏡でちさとさんに、気付かれない様に覗きこむ、ノーメイクでまだ、髪もとかしていない、それに、ネグリジェだ。
僕は時間と状況をノーとに書いておく。
ドキドキする、こんなの初めてだ。
ずっとこうしていたかったけど、下からお母さんの声がする。
学校に行かなきゃいけない、うしろ髪を引かれながらダイニングに降りていった。
※元投稿はこちら >>