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彼女は、優子さんと言い、33歳で、幼稚園に通う5歳の子供が居ることがわかりました。
そんな彼女との会話が、日課みたいになり、毎日、優子さんに会える朝が楽しみになっていました。
ある土曜日、仕事が忙しく休日出勤し、午後2時頃に一息つける時間が出来て、遅めの昼食をとコンビニに向かいました。
すると、レジに優子さんが立っていました。
「こんにちは」
「あ、村木さん、こんにちは。お仕事ですか?」
「そうなんですよ。休日出勤で……やっとお昼ご飯にありつけるんですよ」
「そうなんですね。お疲れさまです……あの…私、もう直ぐ仕事上がるんですが、良かったら、私もお昼ご飯をご一緒しても良いですか?」
「え?」
「そこの公園で一緒に……」
「ご近所さんに見られたら大変ですよ」
「あ、人が滅多に来ない、私のお気に入りの場所があるんですよ。そこで、良かったらご一緒……」
「わかりました。僕は全然いいですよ」
「ありがとうございます。公園の入り口で待ってて下さいね」
と言われ、ウキウキしながら公園の入り口で待っていました。
その公園は、そこそこ広く、中央に芝生の広場や池、遊具などが有り、休日には家族連れが多く訪れる場所でした。
しばらくして、優子さんがこちらに向かって来たのが見えました。しかし、私の前を素通りして行き、1度振り返り、声に出さないで「着いて来て」と口元が動いていたので、優子さんから少し離れてついて行きました。
しばらく公園の遊歩道を歩き、入り口と真逆あたりで、優子さんは周りを見渡し、サッと遊歩道横の草むらへ入っていきました。僕も慌てて草むらに入っていくと、そこには、人が2~3人が足を伸ばして座れる位の芝生のスペースが有りました。
「ここね、私のお気に入りで、人も全然来ないし、天気の良い日はここでお昼寝もするんですよ」
「そうなんですね。僕に教えて良かったの?」
「村木さんになら、良いかなって……さ、座ってお昼ご飯食べましょう」
優子さんは、芝生に座りコンビニの弁当を食べ始めました。
僕も優子さんの隣に座り、コンビニで買ったお弁当を食べ始めました。
優子さんとお弁当を食べながら、普段の短い会話じゃなく、子供のことや家のこと、ご近所さんの噂話なと、沢山話しました。
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