「旦那を調べたい」
それが由美さんの望みだった。
急に帰りが遅くなり、今までほとんどなかった休日出勤を毎週のようにしはじめた旦那を疑っていた。
時間が経てばたつほど疑いは増し、どうしようもないくらい膨らんでいった。
そして同時に、旦那を疑う自分自身にも耐えられなくなっていた。
調べたい。
けれど、方法もわからない。
興信所なんて どこにあるのかも知らない。
けれど、とにかくお金を作って用意しておきたい。
知ったからといって何ができるかはわからない。
知らない方が良いのかもしれない。
でもこのままじゃ耐えられない。
このままじゃ、いつか自分は壊れてしまう。
いつの間にか涙を流していた・・・そう言いながら、その時の光景を思い出しているようだった。
横山は視線を空中に泳がせながらニヤニヤと笑っていた。
だから言ってやったんだよ・・・・俺が調べてやろうかって
興信所なんて絶対に高いって・・・高い金を払っても確実とは限らないって・・・
だから、まずは俺が 何回か調べてみてやるよって・・・
さっそく、明日の夕方 見張っててやるよ・・・
ちょうどバイトも入ってないし・・・旦那の会社を5~6時間くらい見張ってれば、帰る姿を見つけられるだろ・・・
で、家に帰るまで後ろをつければ、無実なら簡単に終わるだろ・・・
※元投稿はこちら >>