「さっきから君たちの様子を見ていたけど、仕事熱心だなぁ~感心するよ!」
突然、課長が私たちに声をかけてきた。
「特に斉藤さんは自宅での経験を活かして…素晴らしい」
「あっ、いえ、課長…恥ずかしいです」
「そんな仕事熱心な君たちに新たなサービスの提供をやってもらいたいんだが…」
「どんなサービスなんでしょうか?」
松永チーフがすかさず質問してくれた。
「うん、コロナ禍で落ち込んだ収益を改善させるためには、新幹線だけじゃなく在来線を含めた旅客部門全体のサービスを見直す必要があって…新たに痴漢専用車両を運行することになったんだ」
「痴漢専用車両?具体的にはどのような車両なんでしょうか?」
斉藤さんは目を輝かせながら課長に食い付いた。
「基本的には、年齢や性別を問わず、痴漢したい人、痴漢されたい人が乗る車両で、他の車両からは行き来できないようにしてあるんだ。」
「なるほど、だから専用車両なんですね」
私は変に納得してしまった。
「そこでだ…君たちには新幹線パーサーの制服姿でその車両に乗り込んでもらいたいんだ。」
「わかりました。私たちは制服姿で痴漢されるだけじゃなく、痴漢したりもするんですね!
あと、気になったのは、未成年者に対してはどうなんでしょうか」
「さっきも言ったように、年齢も性別も問わないサービスだから、極端なことを言えば、小学生の男の子に対するサービスも提供してもらうかもしれないってことだ…」
「なんだか…凄いことになりそうですね!私…やりますっ!
さすがマゾな斉藤さん…
「課長、私たちに是非やらせてください」
私の意見も聞かないうちに松永チーフが言ってしまった。
「河上さん、あなたもやるわよね!?」
雰囲気に呑まれた私は頷くしかなかった。
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