夕食は大きな宴会場に用意されていた。
特に料金を必要とせずに部屋に運んでもらうことができるはずだが、おそらく4人のうちの誰かの悪戯的な発想だろう。
利用客の少ない木曜日の温泉旅館で上げ膳据え膳を堪能しながら、人妻たちに向けられる中年男からの好奇の視線を感じていた。
「ねぇ、あっちの組、さっきからチラチラ見てるわ」
「陽子さんの着崩し方がセクシーすぎるんじゃない?」
「小百合の胸を見てるのよ」
人妻たちは男達から向けられる視線にも、楽しそうに話していた。
どうやらオスの欲望が自分たちに向けられている事を楽しんでいるようだ。
その男達の俺に対する、嫉妬というか怒りというか・・・とにかく攻撃的な感情のこもった視線については気づいていないのか・・・
いや、気づいていても その事さえ楽しんでいるようで、男性客に背を向けたまま、俺に向かってチラッと胸を露出しては「あっちにも見せる?」と笑っていた。
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