蓉子は、縛られた手首の縄が解かれ、背中にずっと固定されていた両腕が、そっと身体の前に回されるのに気がついた。
それは、本当に優しい動きだった。
おかげで、肩にも肘にも無理が掛からず、無理な姿勢から戻る時の関節の痛みは極少なかった。
自分はどうなっていたんだろう?
バックの姿勢になって、夫からお尻の肉を割り裂かれ、アナルや陰裂に突き刺さるような視線を感じたこと、その後、膣の入口にも指が掛けられて左右に広げられたこと。
そこまでははっきりと記憶があった。
しかし、夫がぺニスを挿入してくれた当たりから、記憶が曖昧だった。
奥まで突き通されて、子宮の壁まで達したのは覚えている。
痛いけど耐えなくちゃ、て考えた記憶と、夫のぺニスはこんなに硬く太く逞しかったのかしら?と思った記憶は残っていた。
しかしその後は、身体では痛さが急激に快感に変わっていった事、心では夫がますます愛しいく思えてたまらなかった事しかはっきり覚えていなかった。
何回絶頂に達したのかも分からない。
いや、意識の無くなった絶頂と絶頂の間に、わずかに意識が戻っていたくらいの感じだった。
今、気がついたら、夫が優しく縄を解いてくれていた。
蓉子が上半身を起こすと、克司は何とも優しい顔で、
「お前..、大丈夫だったか?
よく耐えてくれたね。」
と言った。
蓉子はそんな夫の目をじっと見つめた後、ガバッと夫の下腹部に顔を伏せた。
そこには、ついさっきまで、蓉子の身体の奥深くに突き刺さって、蓉子をこれまで経験しなかった別世界に連れていってくれた、夫のぺニス
あった。
さすがに長い射精をして、その硬さも太さも衰えていた。
蓉子の淫液と、射精した精液が掻き回された白濁した粘液が細かい泡をたてて表面を覆っている。
この人、自分のここを拭き清める前に、私の身体を心配して、縄を解いてくれたんだわ。
そう思うと、蓉子はたまらず夫のぺニスに片手を添えると、それを口に含んだ。
それは、セックス前のフェラチオの時よりも、もっと生々しく、生臭いと言ってもよい匂いを発している。
しかし、蓉子に躊躇いはなかった。
いや、そうしたかった。
とにかく大切な夫のぺニスに、歯を当てたりしないように、それだけ気をつけながら、後は自分の夫への思いを込めて、あれだけ自分を可愛がってくれたぺニスに感謝を込めて、大切に口の中で愛しんだ。
そんな妻の姿を見て、克司は淫乱とは思わなかった。
健気だ!可愛い!
新婚旅行の時に、二人の初めてのセックスが終わった時、蓉子は恥じらいながらも、そっと克司の背中の汗を拭い、肩に旅館の浴衣を羽織らせてくれた。
あの時の妻の姿を思い出させた。
克司は、再びあの時感じた幸せを、感じることが出来た。
良くこんな可愛い女が、俺の妻になってくれた。
今まで、冷たくして悪かった。
これからは、もっと大切にするから。
本当にそう思ったのだった。
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