その夜、克司は疲れを知らないかのように、可愛い妻の身体を責め苛んだ。
妻が何度目かの絶頂を迎え、死んだように気を失った時、その身体には縄目だけでなく、噛みつかれた歯形や強く平手打ちされた痕等、酷い程の責めの痕が残されていた。
翌日、明るい光の差し込む玉置のアトリエで、玉置夫妻と夫の前でガウンを肩から滑り落とした蓉子の身体は、前夜の痕がまざまざと浮かんでいた。
それを見られる羞恥と情けなさに、蓉子は耐えるつもりだったが、三人の視線が自分の肌に突き刺さっているのを感じると、つい啜り泣きを始めてしまった。
全裸で胸と下を両手で押さえて立つ蓉子の姿を見て、三人は無言だった。
しばらくして、玉置が声を出した。
「両手を下ろして。」
優しい声だった。
蓉子の両手はぴくっと動いたが、しかし隠した部分から離れなかった。
啜り泣きが大きくなったような気がした。
すると夫が言った。
「蓉子。
皆に、お前の可愛い身体をお見せするんだ。」
これも激しい口調ではなかった。
しかし、蓉子は啜り泣きながらだが、おずおずとその両手を下ろしていった。
乳首は完全に勃起していた。
両足の太股をしっかりと閉じてる理由も、三人には理解出来た。
「顔を上げてください。」
玉置の声に、蓉子は啜り泣きながらだが、俯いていた顔を上げ、正面を向いた。
克司と玉置夫人が椅子に座って見守る中、玉置一人が震えながら不器用に気をつけをしている蓉子の周りを、あちこちから角度を変えて観察して回った。
「旦那さん、ちょっと奥さんの肌に触って良いですか?」
玉置から言われて、克司は
「どうぞ」
と答えたが、内心は妻が他人に触られて、取り乱し大きな声をあげたりするのではないかと、心配でもあった。
当然蓉子も玉置の言葉を聞いている。
触られる..。他人から..。
夫がそれを許した。
心臓が張り裂けそうな気がした。
耐えられるかしら..。
背中の一部に、思ったより温かく柔らかい指が触れた。
蓉子は反射的にピクッとなったが、必死に自分の身体を強ばらせ、動かないようにした。
どうしよう..、胸とかまで触られたら..。
もちろん奥さんがいる前で、いやらしい事をする筈が無いと分かってはいても、蓉子は身体がガタガタと震えそうだった。
玉置の手が背中から離れ、今度は右腕を握られた。
それから髪の毛を指で鋤くようにされ、次に左足の脹ら脛も触られた。
脹ら脛を触られた時は、屈み込んだ玉置の息が太股に掛かったような気がした。
蓉子の緊張は頂点に達しかけた。
その時、玉置が
「分かりました。
やはり奥さんは素敵だ。
ちょっと休憩しましょう。」
と言ってくれた。
玉置夫人が、ガウンを取って蓉子の肩に掛けてあげ、肩を抱くようにして克司のところに連れていってくれた。
蓉子はソファーで夫の横に崩れるように座り込むと、顔を夫の胸に埋めた。
克司はそんな可愛い妻の肩を抱いてあげた。
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