「あの..、もしかしたら、私達の..、先程の..」
克司は言い淀みながら、高齢の主人に自分達の痴態を見たのか聞こうとした。
しかし相手の主人は、あっさりと
「こんな夜中に、泊まり客もいない旅館の露天風呂。
他人様に迷惑を掛けるでも無し。
たまには、夫婦の秘め事をこんなところでしてみようと思うのも、不自然じゃないと思うがね。」
それはからかうような口調でも、軽蔑してる口調でもなかった。
「見たところ、不倫とかでも無いようだし、普段は常識のある立派な社会人夫婦とお見受けする。
お二人ともまた50歳前でしょう。
今のうちに、お楽しみなさい。」
まるで先輩が後輩に諭すかのように、そう言ったのだった。
その奥さんも、蓉子に対して、
「奥さん。貴女、旦那さんから可愛がられてるわね。
女同士ですもの。ちゃんと分かるわよ。」
と言ってくれた。
克司は熟年世代であるのに、まるで二十歳前後の若者のように、顔を赤らめた。
蓉子に至っては、両手で顔を覆いしゃがみこんでしまった。
「奥さん、私達にあんなところを見られちゃって、恥ずかしがるのは分かるわ。
でも、私は本当に羨ましいって思ったのよ。
さあ、これから部屋に戻るんでしょ。
思いっきり旦那さんに可愛がってもらいなさい。」
奥さんはそう言うと、自分もお湯から出て、蓉子の背中を、励ますようにぽんぽんと軽く叩いてくれた。
克司は二人に礼を言うと、しゃがみこんだ妻の手を握って立たせると、そのまま手を引いて温泉から上がった。
脱衣場で蓉子は、夕方この町で買った、あの青い小さめのショーツを穿いた。
淫裂を覆い隠す陰毛が全て剃り落とされた今、そこを覆う物を身に付けると、不思議な安堵感を覚えた。
克司は、妻がせっかく剃毛した部品をショーツを穿くことで隠すのは、最初はちょっと不満だったのだが、いつもの大判ショーツと違い、若い女性が穿くような小さな青いショーツ姿の妻の半裸姿も、なかなか良いと感じた。
小さくて可愛いパンツだな。
後ろはお尻の割れ目がぎりぎり隠れるくらいだ。
前は、陰毛を剃り落としてなかったら、全部隠せたかどうか。
こいつのビーナスの丘の膨らみが、やっと隠れる程度しかない。
しかし、陰毛がなくなったこいつの恥丘の膨らみも愛らしい。
このパンツは、その膨らみをかえって目立たせてるようだ。
かえってエロチックにも感じる。
部屋でこれを脱がす楽しみが増えたな。
そう思いながら、妻の下半身を隠した小さなショーツをじっと見つめる。
蓉子も夫の視線が、そこに集中してるのは意識した。
貴方..、せっかく剃ってくれたところを、また隠してごめんなさい..。
でも、部屋に戻ってからなら、脱げって言われたら、私、素直に脱ぐわ。
いえ、本当は..、貴方から縛ってもらって、この可愛いショーツも、貴方の手で引き剥いでもらいたいの..。
蓉子はそう考えると、せっかく温泉できれいにした部分に新品のショーツを穿いたのに、もうそれを汚してしまっていた。
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