蓉子もオナニーはしている。
中学生の頃、性に興味を持ち、自分の身体をそっと触ってみたことから始まって、克司と結婚してからも、夫婦仲が微妙になり二人のセックスが疎遠になってからは、イライラした時やもやもやした時、布団の中で一人で指を使うとも度々だった。
特にネットでSM物を読むようになってからは、自分が恥ずかしい事を無理やりされる妄想に浸りながら、指で自分を虐めることも多かった。
オナニーはある程度蓉子のもやもややイライラを押さえてくれはしたが、終わった後に虚しさを感じることも多かった。
それが夫の奴隷妻になってからは、イライラや欲求不満は無くなったにも関わらず、かえってオナニーの回数が増えた。
それも夜にひっそりとするのではなく、昼間、夫が仕事で不在の時に、最近夫からされた恥ずかしい事、惨めな事、ちょっと痛くてそれが快感に感じた事等を思い出す等しては、激しく指を使うのだった。
時にはその場にいない夫が欲しくて、夫の体臭が染み込んだ洗濯前の靴下や下着の匂いを嗅ぎながら、さらにはそれらの物を口に入れて噛みしめながら、オナニーすることさえあった。
そんな時、既に夫から体験させられた行為の記憶だけでなく、将来されるであろう様々な責めを想像することもあった。
その一つに今まさにさせられている、夫からオナニーを命じられそれを観賞される、と言う内容もあった。
それが実際には、夫から陰毛を剃り落とされ剥き出しの性器を拡げてさせられるのだ。
恥ずかしさ、惨めさは、妄想より数段上だった。
「両手で拡げてみろ。」
眩しいライトの明かりの向こうから、夫の命令する声が聞こえた。
蓉子は足をこれ以上開けないほど左右に広げ、声のする方向に向き、自分の両手の指で大陰唇を左右に引き裂くように、痛さを感じるまで拡げて見せた。
ご主人様に、私、言ってしまったわ..。
ご主人様がいてくれるのなら、他の人に晒されても良いって...。
幸い今は夫だけが観覧者だが、広い野外空間で、眩しいライトを浴びた状態で、自分の淫裂を拡げて見せる、まさにストリップショーの淫らな踊り子だわ..。
普通の女性がなら、恥ずかしくてこんな事とても出来ない筈。
それなのに、今私は、ライトを浴びて、見られて、興奮してるわ。
なんて、なんていやらしい女になったの。
いえ、これも全て、ご主人様のためよ。
大好きだわ。あなた!
私のご主人様!
蓉子はうわ言のように呟きながら、大きく広げた自分の性器を激しく虐めた。
クリトリスを指で挟んで剥き出し、普段包皮で包まれて保護されている一番敏感な部品を直に指で捏ね回した。
さらに指を二本、膣の中に入れて掻き回す。
膣の内壁は、入ってきたのが自分の指であるにも関わらず、うねうねと反応し締め付けてきた。
夜の露天風呂の清らかな水音に混ざって、蓉子のその部分からする、ぐちょ、ピチャッピチャッといやらしくて湿った音が聞こえる程だった。
それと共に、蓉子の口からも、荒い息づかいだけでなく、はっきりと喘ぎ声がするようになった。
「あっ、あああっ。いっ、いい。」
「恥ずかしいわ、恥ずかしいのに..。」
「信じられない..。外でオナニーしてるの、私..。
見て..見てください..!」
最初は呟くような小声だった蓉子の喘ぎは、徐々に大きくなり、お湯に浸かって下から仰ぎ見るように妻のオナニーショーを見ている克司の耳にまで聞こえている。
克司は妻を他の男に抱かせたいとか言う寝盗られ趣味は全く無いが、この素晴らしい妻を自分の物だと他人に見せびらかして自慢したい、と言う気持ちは昼間よりさらに高まっていった。
克司はついお湯の中で自分の硬くなっているペニスを握りしめていたが、はっ、と気を取り直した。
妻とのオナニーの見合いも面白いかもしれないが、今はオナニーで射精するなんてもったいない。
この興奮を持続させたまま、妻の膣の中に存分に射精したい。
そう思ってお湯から立ち上がった時、ちょうど蓉子もオナニーによって逝ったところだった。
頭を上げて空を見上げるようにして、
「あっ、あっ、あっ...、あ、あなたー!」
と小さな絶叫とでも言えるくらいの声が出た。
そして座っていた岩の上で、ガクンと頭と肩を落として俯いたのだった。
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