克司も時々周囲を見ていたが、どうやら単独の男性達が増えてきたのは、築山の向こうで騒いでる若いカップルの女性を見ていた組が、こちらに動いてきたようだ、と思った。
単独男性のほとんどは蓉子より年下だが、そんな彼らでも、若い派手な女の子より、慎ましやかな蓉子に魅力を感じてるらしいと思うと、克司は夫して誇らしかった。
混浴温泉に恥ずかしい妻を連れてきた目的が達せられたのだ。
蓉子は、やっとのことで夫の背中を流し、両腕までは洗ったのだが、立ち上がって姿勢を変える度に、大勢の視線が肌に、特に胸やお尻に突き刺さるように感じた。
健気に克司の胸の方を洗おうと克司の前に身体を移した時、浴室用の椅子に座った夫のぺニスが、とても逞しく斜め上に向いて勃起してるのを見ると、自分への夫の欲求の激しさ、それを見て歓喜と言うくらい嬉しさを感じてる自分への戸惑い、それに周囲から突き刺さる男達の視線への羞恥から、洗い場の床にお尻をペタンと付けて座り込んでしまい、顔を真っ赤にして息もハアハアと荒いままで動けないようになってしまった。
「どうした?」
と夫に聞かれても、
「貴方、ごめんなさい..、私..」
と喘ぐような掠れた声で答える。
さすがに克司も、妻が精神的な緊張の限界に来てるのを察知した。
直ぐに妻を周囲からの視線から隠すため浴槽に入れようと思ったが、今の自分も股間を著しく勃起していて、直ぐに立ち上がれない程だった。
克司は残った身体の部分を自分で洗いながら、口では落ち着いているふりをして、蓉子に
「そのままで、ちょっと待っていて。
洗い終わったら、直ぐにお湯の中に連れていく。」
と告げた。
蓉子は床にしゃがんで、タオルで自分の身体の前を隠しながら、こくんと頷いた。
冷たい水を浴びたりして、勃起がやや収まると、克司は力なくしゃがんでる妻の手を取ると、ぐいっと引いて立たせてあげた。
蓉子は片手でタオルを持ち、胸のところに当てていたが、片胸が隠されただけで、もう片方の乳首と下の黒い茂みまでは隠すことが出来ない。
蓉子は、周囲の視線がその部分に集中するのが、分かるようだった。
お湯に入る時は、タオルを外す。
全裸を皆に見られている..。
緊張のあまり、蓉子はお湯の中で、ついフラッとよろけてしまい、その身体を夫から抱き止められた。
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