旅館の自慢の大混浴露天温泉の脱衣場は、まだ木の匂いがする新しい木造で、午後3時の明るい太陽の光が、露天温泉の方から射し込み、清々しいような雰囲気だった。
施錠が出来るロッカーではなく、昔ながらの木の棚が並んでいて、既に何人もの客が温泉に入っているのを示す浴衣や洋服が入っている。
幸い二人が来た時、脱衣場には他に人は居なかった。
克司は自分が先に浴衣とトランクスを脱ぎ、前を白いタオルで隠した。
しかし、克司自身も、妻の裸をこんな明るい所で見たこと、そしてその妻をこれから他人の目に晒すと言う興奮に、ぺニスをタオルでは隠しきれない程に大きくしてしまっていた。
蓉子の方は、覚悟は出来てたつもりだが、まず明るい光の中で見る夫の裸体に心を奪われ、動揺した。
新婚の頃に比べたら、幾らか腹が太くなっているものの、蓉子の目から見たら、克司の身体は40代の男としては均整が取れ、充分男らしく思えた。
それに比べたら..。
しかしいつまでも夫を待たせる訳にはいかない。
蓉子はため息をついて、身につけた僅かな物を脱ぎ始めた。
浴衣の帯を解き前をはだけると、浴衣を脱ぐより先に、ベージュの大判ショーツを下ろした。
足先から抜き取ると、一番恥ずかしいクロッチ部分が夫の目に触れないように、内側にして小さく丸めた。
それから夫の突き刺さるような視線を感じながら、肩から浴衣を滑らせかけた。
その時、急に廊下の方から、声高な話し声が近づき、二人の人が入ってきた。
ちらっと見ると、一人は30代の派手な感じのする男性で、首から金色のチェーンを下げている。
もう一人は若い女の子で、多分二十歳過ぎ位のようだった。
豊かな髪を金髪に染め、レザーの短いスカートからメッシュのストッキングを履いた長い足が突き出ている。
明らかに金色のチェーンを着けた男性の彼女のようだった。
「えーっ、ここって本当に混浴?
水着ダメ?」
「良いじゃないか。
入ってるおっさん達に、お前のナイスバデイを見せつけてみろよ。」
「そんなことしたら、きっとヤバいって。
私が、博人から強引に奪われちゃうよ。
拉致ってやつ。」
どうやらこの若い二人も、自分と同じ目的で来たようだ。
克司は思った。
若い娘は、克司と蓉子がいるのを知っていながら、羞恥心が無いかのように次々と着ていた物を脱いでいく。
ミニスカートを下ろした下は、真っ赤なティーバックと黒の網目ストッキングだった。
蓉子にも、あんなティーバックを穿かせてみたな。
恥ずかしがって泣き出すかもしれないけど。
克司の方も、遠慮なく若い女の子の脱衣を見た。
確かに若くきれいな身体だし、下着もスタイルもエロい。
しかし今一、良い女だとは思えない。
そしてちらっと脱ぎかけてた浴衣の前を必死に押さえる妻を見て、
やはりこっちの方が色っぽい
と思ったのだった。
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