「梶くん…私も飲みたい」
由紀がデスクのイスを転がせて小声で話しかけてきた。
「えっ!?由紀どうしたの?喉が乾いたんなら何か飲めば?」
パソコンの画面から目を離さずに返事をした。
「私には冷たいのね…課長と同じのが飲みたいのよ」
「由紀…おまえ…見たのか!?」
「うん、梶くんが課長のマグカップに入れてるの…見たの。。」
「そっか、見つかっちゃったのか。じゃあ仕方ないな。。いいよ、飲めよ」
「わっ!やったぁ~」
「由紀、おまえ…ヘンタイだな。だが、飲むのは俺のじゃなくておまえ自身のだ」
「えっ!?どういうこと!?」
由紀に普段使っているステンレスボトルを手渡した。
「これにおまえのあったかいのを出してこいよ。俺にも飲ませてくれ。」
ふたりの会話は聞こえていないはずだが、課長が厳しい視線でこっちを睨んでいる。
「わかったわ。入れてくる…」
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