奥さんは黙って立ち上がり、シャワーを浴びに浴室へ向かった。
俺とご主人が部屋に取り残された。
だいぶ気まずかった。
ご主人はパンツとズボンを履き始めた。
履き終わるとご主人が話しかけてきた。
ご主人「そろそろ出る時間なんで…」
俺「あっ。そうなんですか。」
ご主人「……みっともない所を見せちゃいましたね。」
俺「い、いや…」
ご主人「いろいろと申し訳ない…」
俺「いや…いいですよ。」
ご主人「カズさん…怒ってますよね?すみません…本当に今日は…」
ご主人は普段通りの、最初に会った時のご主人に戻ったような雰囲気だった。
俺「いや、別に怒ってはいませんけど…」
ご主人「すみません。あの後で連絡させていただきます。」
俺「はい。構いませんけど。あの…1つ良いですか?」
ご主人「えぇ。なんですか?」
俺「これからも奥さんとは会いますけど、もう奥さんを怒鳴ったりしないで下さいね。可哀想ですから…」
ご主人「えぇ…そうですね。分かりました。」
浴室のドアが開く音がした。
その音を聞いて、俺とご主人の会話が一瞬止まった。
ご主人が浴室を伺いながら言った。
ご主人「では、また夜にでも連絡します。」
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