部屋に入った。
このホテルでは料金の高い部屋で、広々としていた。
しかも3人なので1人分の割増し料金だった。
俺「広い部屋ですね。割増し分も含めてけっこうしたんじゃないですか?」
ご主人「いや、まぁ…」
部屋にL字型のソファがあった。
ご主人はそのソファの短手面に座った。
俺はご主人の斜め前の長手面に座った。
奥さんは少しモジモジしたように俺の隣に座った。
ご主人「おい!…お前…」
奥さんが俺の隣に座ったのが気に入らないようだった。
奥さん「えぇ…何?なんで怒るの?」
ご主人「なにぃぃ?」
俺はご主人に、感情的になるなっと言ったのに
やっぱり無理だったかぁ…と思った。
俺「ご主人…落ち着いて下さい。ねっ。奥さんも…」
奥さん「いや…もう私…帰りたいです。」
俺は立ち上がる奥さんを嗜めた。
俺「奥さん…とりあえず座って。ねっ?………ご主人も。感情的にならないでくださいよ。」
ご主人「いや…落ち着けって言われてもね。まずは妻から、ごめんなさい。の一言くらいあってもいいでしょ?」
俺「いやいや…それは俺がもう謝ったじゃないですか?」
ご主人「妻ですよ!妻からの詫びですよ!」
奥さんは不機嫌そうに部屋の角を眺めていた。
重い空気が張り詰めていた。
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