家に帰ると先に妻が帰宅していた。俺は仕事帰りを装っていた。
「今日の治療はどうだったの?」
夕食を摂りながら妻に聞いた。
「クリニックの先生とビジネスホテルに行ってね、そこでドナーから渡された試験管の精子を先生が入れてくださったの。」
「それだけ?」
「うん、それだけよ。」
「じゃ、早く終わったの?」
「うん、10分もかからなかった。」
「痛くもなかったの?」
「ちょっとは痛かったかも。でも大したことなかったよ。」
「うまく行くといいね。」
俺は内心妻の嘘の上手さにあきれていた。念のため洗濯籠をチェックしたが、下の方にビニール袋に入れたショーツを見つけた。
念のためそれを拡げてクロッチ部分を見ると、大量の粘液で汚れているのを確認した。 保存精液のためなのか、あまりきつい匂いはしなかった。
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