俺は夕食の後、妻と向かい合ってテーブルに座った。今夜はどうしても言っておかなければならない話だった。
俺はテーブルの上に検査報告書を広げて置いた。
「これが検査結果だ。ここに書いてある通り、俺は無精子症だ。間違いかもしれないと思い、他の病院でも検査を受けた。
結果は同じだった。ごめん、俺と一緒じゃ、子供をつくることはできない。君が望むなら、離婚・・・」
「ちょっと待って、望むなら、て勝手に言わないで。誰が離婚なんて望むのよ。わたしは離婚なんて望まなから。」
「だって子供が欲しいて・・・」
「医学は進んでいるの。何かいい方法があるいはずよ。」
看護師の妻は自信ありげに言った。妻への感謝の気持ちに、俺は涙が流れてきた。俺は苦笑しながら言った。
「高校のときの苦しいい思いでは、違っていたよ。」
「そうね。女の方がしたたかで、闇が深いのかも・・・」
俺は妻の言葉に一瞬ブルブルと身震いがした。
※元投稿はこちら >>