夏休みの最後の週になった。
いけない・・・ダメ・・・何度もそう思いながら、私は壁のカレンダーを見た。
アルバイトのシフトを示すマークの書かれていない、水曜日の日付を見ては ため息をつく。
そんな事を、私は先週の土曜日から続けていた。
(・・・わたし・・・どうしたんだろう・・・)
そんな事を思いながら、勉強机の上にのペットボトルに視線を向けた。
中身のない炭酸飲料のペットボトルに触れると、先週の水曜日の光景が頭に浮かんできた。
空調の効いているはずの倉庫で、私は汗ばんでいた。
口から吐く息が熱かった。
心臓が高鳴り、頭がぼおっとしていた。
頬から汗が・・・そして、ペットボトルからは水滴が床に落ちていった。
(・・・・・あの時・・・あの女の人は・・・)
ペットボトルを左手に持ち、その先端を右手で握った。
整った顔の女の人は、私と同じくらい小柄に見えた。
私と同じくらい、小さな手をしていた。
その手が、浅黒い肉の棒を扱いていた。
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