「なあに?その質問」
そう言うのが精一杯だった。
こみ上げる笑いを我慢しながらでは、それしか言えなかった。
この感情は何なのだろうか?
そんな事を考えながら旦那を見ていた。
そして私の視線から目を逸らす旦那を見て、確信した。
あぁ、私はもう、あの男のオンナになったのだ。
そう確信した私の目の前で、旦那は私から視線を逸らしたまま、気まずそうな表情のまま、「あ、いや・・・その・・・」と、モジモジとしていた。
情けない・・・
弱い・・・
こんなの、『男』じゃない・・・
そう思いながら旦那を見ていた。
笑いは、次から次に湧き上がってきた。
恥ずかしい男・・・
情けない男・・・
いつの間にか、そんな風に心の中で罵っていた。
こんなの、『男』じゃない・・・『オス』じゃない・・・そう思いながら見つめる私の目の前で、旦那が私の心を決定づける情けない言葉を口にした・・・。
「いや、その・・・あ・・・『何でもないよ』」
その方の色に、表情に、私は背徳感なと微塵も感じなかった。
心の全てが、サディスティックな感情に包まれていた。
※元投稿はこちら >>