・・・ガチャッ・・・
ドアの開く音を聞いて、私の体は固まった。
左手で胸を掴んだまま、右手の人差し指でクリトリスに触れたまま、動けなくなった。
視線の先、ダッシュボードのデジタル時計は、12時35分を表示していた。
ユサッと、静かに車が揺れ、視界の端に作業服の足が見えた。
ドアがバタンと乱暴に閉められ、また車が揺れた。
そして、その揺れが収まるよりも早く、後頭部を掴まれ引き寄せられていった。
少しだけ伸びた髭が、口の周りに刺さって痛かった。
けれど私は、男の舌を吸い続けた。
苦いタバコの味の唾液が、私の口の中に塗りつけられていった。
グチュッ、と、音がする乱暴なキスだった。
ジュルジュルと音を立てながら舌を吸った。
小さな私に覆い被さるようにキスをする男の口から、ツバがダラダラと流れ込んでくる。
私はそれを飲み込み、また男の舌に吸い付く。
グチュッ・・・グチュ・・・ジュルッ・・・
そんな音が、車の中に響いていた。
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