あの時、自販機の前に立つ妻を見た男・・・
俺に背を向けて立つ男は、どんな顔をして妻を見たのだろうか・・・
妻のあんな姿を見て、どんな風に思ったのだろうか・・・
俺の想像の通りに、妻を変態だと思っただろうか・・・
赤く高揚した顔・・・興奮した瞳に、露出している変態だと・・・
見られたがっている女だと思っただろうか・・・
それとも、男を漁っているように見えたか・・・
透けたワンピース・・・
固くした乳首・・・
興奮した顔・・・そして、ポケットに透けたコンドーム・・・
深夜のパーキングエリアで、男を求めて彷徨う淫乱な女に見えただろうか・・・
もし・・・もしも・・・
・・・男が声を掛けたら・・・
・・・妻は、どうしただろう・・・
どんな反応をしただろうか・・・
多目的スペースに誘われたら、ついていっただろうか・・・
男のトラックのキャビン・・・運転席の後ろの寝台に誘われたら、どうしただろう・・・
・・・いや、何もしない
妻は、何もできずに逃げただろう・・・
何も、するはずがない・・・
・・・けれど・・・いつか、妻を・・・
俺は、エスカレートしすぎた妄想を振り払い、壁の時計を見た。
11時23分・・・昼休憩には、まだ早すぎる時間だった。
俺は残念な気持ちになりながら、何週間後に終わるのか、全く目処がつかない量の書類に向かった。
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