「・・・・ねぇ・・・どこに行くの?」
由美の不安そうな声を無視して、三浦は自分のマイカーである黒いワンボックスを運転した。
地方をカバーするための、郊外にある営業所・・・・そこを出発してから、すでに30分以上が経っていた。
山道に入ってさらに、10分・・・。
交通量が減り、人気が無くなっていくと、由美はさらに不安そうな顔をした。
県を跨ぐ狭い道・・・・木々に囲まれた細い道路の大きなカーブの先・・・そこでようやく、三浦は車を止めた。
無駄に思えるほど広い駐車場・・・敷地の奥に立てられた二階建ての建物・・・ピンク色の派手な看板には、大きすぎる文字で『アダルトショップ マックス』と書かれていた。
その駐車場の隅・・・建物からだいぶ離れた場所に、三浦が車を止めた。
由美は、何も言わずに建物を見ていた。
顔中に擦り付けられた精液が、その皮膚の上で乾き こびりついている。
ブラウスのボタンは外されたまま・・・スカートには唾液の垂れた跡が、点々と残っている。
髪の毛を整えることすら、三浦に禁じられた姿で 建物を見ていた。
それは喫茶店を無理やりに改装したような・・・古びた建物だった。
駐車場には3台の車が止まっていた。
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