一方、さなえは一人で部屋で床に就くところでした。
しかし、昼間の事が気になり中々寝付けません、夫の躾が残る私の身体・・・・。
自分で慰める事は出来ないのです。
それでも、気持ちは昂ります、久し振りに屋敷を訪れた若い男性に・・・。
居ても立っても居られない・・・・。
さなえはどうしても、草刈に謝っておきたくなりました。
夜も更けて、未亡人が若い男の部屋を訪れるのは、はばかられましたが、さなえは
草刈の部屋を訪ねます。
しかし、丁度、神楽が先にワゴンを押して部屋に入るところでした。
咄嗟に身を隠し、部屋の様子を伺います。
神楽が入った途端に部屋の鍵とチェーンを掛ける音がしました。
さなえは監視設備の存在は判っていましたが、使う事が出来ません。
当然、夫が亡くなった今、そのシステムは機能していないと思っていたのです。
草刈の部屋は、最初お酒を酌み交わす様な感じがした後、少し静かに成ったと
思った後、ベットの軋む音と共に、神楽の喘ぎ声が伝わります。
とても激しい物と想像出来ました。
さなえはいても立ってもいられず、部屋を去ります。
そして行ったのは夫の書斎・・・。
若い者は若い者同士・・・、さなえには夫を思い出していたのです。
夫の書斎のソファーはまるで、夫に抱かれている様に思いました。
けれど、この奥にあるドアを超えない限り、さなえは清楚な夫人で
いなければならなかったのです。
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