小さな視界の正面には、会議室の椅子があった。
背もたれに掛けられた黒いタイトスカートとジャケットを、乱雑に投げ捨てられたブラウスが覆っていた。
椅子の足元に転がる カップの大きなブラジャーとパンツが、女のストリップを連想させた。
浜崎は、噴き出した汗を垂らしながら 乾いた喉で唾を飲み込む仕草をした。
女の姿は見えない・・・
けれど小さく・・・確実に、女の艶やかな声が聞こえていた。
(・・・浅田部長・・・真衣・・・)
浜崎の中では、全てを確信していた。
しかし、そのままドアノブに手を伸ばすことはなかった。
慎重にしなければいけない・・・なぜだかは分からず、そう確信していた。
丁寧に追い込まなくては・・・そんな思いが湧き上がっていた。
丁寧に、一つずつ・・・確実に、徹底的に・・・
今から、どうやって追い込むか・・・そんな事を考えながら、静かに廊下を戻っていった。
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