すでに日は落ち、リビングは真っ暗だった。
深夜を告げるテレビ台のデジタル時計の文字の光が、やけに明るく感じた。
テーブルにはまだ、食い散らかされた鍋がある。
空になったビールの缶が、窓から差し込む月の明かりを反射している。
俺はそんなリビングで、一人で固まったまま座っていた。
視線は、すでに居なくなった妻の席に向いたまま。
額に滲む汗を拭いもせず、ピクリとも動かずに座っていた。
ただ耳だけを集中させて座っていた・・・
アァッ、アァッ、アァッ、イイッ・・・
アァッ、いいのっ!・・・アァッ、イイッ・・・
もっと・・・アァッ、もっとぉっ!
あれからもう何時間も経っているのに、妻の声は途切れない。
妻と3人の後輩が向かった寝室から、小さく・・・けれどはっきりと聞こえていた。
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