叔母:寿子③
『あんた何?こんな時間まで!」
母がそう言っながら台所に入ってきた。
『あんまり遊んでばかりいちゃダメだかんね、わかった?』
そう念押しまでしてくる。
『朝から そんな声ださなくても‥』
と、叔母さんが入ってくれた。
『そうだケン、今日 寿子とおつかいにいって来て』
「おつかいって叔母さんと?」
「チャリで?」
『そうよ、嫌?』
「嫌‥、じゃないけどさ」
そう言いながら叔母さんを見ると 叔母さんは黙って片目を瞑った。
意味が分からずドキッとした。
朝食を済ませ 俺は部屋でボーっとしていた。
叔母さんは洗い物を済ませ 洗濯物を干している様だった。
『健ちゃん、行こう、おつかい、ね?』
暫くして 叔母さんに そう声を掛けられた。
結局 チャリには乗らず 途中でタクシーを拾った。
向かった先は 少し離れた 今で言えばショッピングモール。
まずは洋服や雑貨などを一緒に見て回った。
『デートで来たりするの?健ちゃん』
叔母さんの突然の質問に言葉を失って、ドギマギしていた。
「ないよ!そんなの」
そう答えるのが精一杯だった。
『ホントかなぁ(笑)』
『叔母さんは嬉しいわ、健ちゃんとデート出来て』
「デートって‥」
『嫌?、迷惑?、こんなオバさんとじゃ』
「そんな事ないけど‥」
『‥ないけど、何ぁに?』
『あ、やっぱり嫌なんだ?』
「そ、そんな事ないって!」
『そう、嬉しい』
『なら こんな事しても平気?』
と、叔母さんが腕を組んできた。
「あっ、・・・・」
俺は次の言葉を呑み込んだ。
理由は2つ、大胆な叔母さんにビックリしたのと、叔母さんの胸が俺の肘の辺りに当たる。
呑み込んだ理由の大半は後者だった。
その感触を逃したくない、無意識にそう思ったのだろう。
『こんな所 女子に見られたらたいへんね、すぐに彼女に伝わるわよ』
と、俺を見上げて揶揄う様に言った。
〔彼女じゃなくて女子?、すぐに伝わる?〕
????が一杯だった。
『お腹すいたね?』
『何か食べよ、何が良い?』
「‥リンガーハット」
『好きなの?』
『ちゃんぽん?皿うどん?』
「どっちも‥」
『何処にあるの?』
「1F」
『じゃ降りよ 教えてね』
『ねぇねぇ健ちゃん?、皿うどんって言うけどさ 全然うどんじゃないよねコレ、そう思わない?、不思議だったのよ叔母さん、これの何処がうどんなんだろ?って』
出てきた皿うどんを箸で持ちあげながら 叔母さんが不思議そうにしている。
『そう思わない?健ちゃん』
『コレが何でうどんなのかしってる?』
「言われてみれば そうだね、考えた事なかった今まで‥」
『ねぇぇー、不思議よねぇ』
『まぁ良っか、食べたら おつかいして帰ろ』
『タクシーで来たのがバレない様に、姉さんにさ』と、笑っていた。
それから おつかいをして帰った。
家について 洗濯物を取り込んで 綺麗に畳んで『はい健ちゃん』と持ってきてくれた。
夕暮れが近づくと 夕食の支度も叔母さんがしていた。
夕食を終え 暫くすると電話の鳴る音がした。
そのあと 結構な時間 話し声がしていた、どうも叔母さんの様だった。
この晩も何やら3人で話しをしていた。
昨夜の様に また俺は先に眠ってしまった。
次の日、この日は一日中 叔母さんとテレビを見たり話しをしたりして過ごした。
流石に 俺のぎこちなさも少なくなっていた。
が、???が浮かんだ。
叔母さんが帰る様子がないのだ。
今までも何度も泊まっていった事はある、が今日で3日目、流石にここまでは無かった。
夜には遅くまで3人で話しをしている事。
ガキな俺にも 何か事情があるのだろうと察しはついた。
数年後、俺が成人してから叔母さんが教えてくれた。
叔母さんの浮気がバレて 離婚だの ノブの親権だの これから先の事だの、この時 そんな事があったらしい。
で、姉を頼って相談に来ていたのだと。
結局は 元の鞘に収まったのだが。
いつもの様に風呂に入って‥。
ラジオをつけてベッドの端に腰かけた。
トントン、ドアをノックした。
『いい?健ちゃん、開けるね』
叔母さんだった。
『お風呂行ってくるね』
『ようやく健ちゃんと一緒に寝れるわ』
「ようやくって‥、夕べとかは?」
『ベッド貸してもらったわよ、健ちゃんの寝顔見ながらね』そしてフフッと笑った。
『お風呂、行ってくるね』
叔母さんが風呂から出てくるまで どれ程長かった事か。
俺とは違い 女性は入浴後のお手入れもあるらしい。大人になればなる程 その時間も掛かるのだとか。
『何だか疲れちゃった』
ノックのあとに叔母さんが そう言って入ってきた。
「あ、ゴメン、どうぞ」
俺はベッドから降りてベッドを空けた。
『そんな悪いわ、健ちゃんだって疲れたでしょ、慣れない布団で』
『私がお布団で寝るわよ』
「大丈夫、全然大丈夫、どうぞ」
俺は手でベッドを指し示した。
『でも悪いわ、健ちゃんのベッドなのに‥』
『そうだ、一緒に寝る?、健ちゃんが子供の時みたいに‥』
俺が答えに困っていると
『んな訳にも 行かないか‥』
叔母さんが意地悪そうに笑った。
『でも ありがとう健ちゃん、叔母さんね 健ちゃんの匂い 好きなの』
『変な意味じゃないのよ、安心するの 妙に、健ちゃんのベッド、ありがとね』
叔母さんはベッドに、俺は布団に。
そして 部屋の電気を消した。
さあ困った、眠れない。
匂いが好き?、安心する?、何だよソレ?、
???マークで一杯だった。
時折聞こえる 絹ズレと言うか布団ズレの音、微かに聞こえる叔母さんの息づかいと俺自身の息づかい。
普段はしない色んな音と沢山の??マークに困惑しきりだった。
どの位の時間が過ぎただろう?
起きてるのか眠ってるのか?、夢なのか現実なのか?、そんな訳の分からない状況でトイレに立った。
頭はボーっとしてる、目を瞑ったまま歩き ドアを開けた。
そして、足下に違和感を感じながらも 寝ぼけたままベッドに潜り込んだ。
寝返りを打った。
と同時に何かが俺の身体に巻き付いてきた。
『‥どうしたぁぁ?』
巻き付いて来たのは叔母さんの腕だった。
我に返った。
叔母さんが居たのだ。
俺は慌ててベッドを降りようとした。
『良いよ‥』
『一緒に寝よ』
叔母さんが俺を引き寄せてくれた。
叔母さんに引き寄せられたまま どの位の時間 固まっていただろうか?
『眠れない?健ちゃん』
叔母さんが小さな声で聞いてきた。
「うん、何だか‥」
俺が普通に答え様とした その瞬間、叔母さんは立てた人差し指を俺の唇にあてがった。
そして、俺に頬ずりしながら『ダメ、聞こえちゃう』と俺の耳元で囁く様に言った。
そして『腕枕して‥』と小さな声でつづけた。
俺は言われたとおり 腕を伸ばした。
『ありがと、健ちゃん』
叔母さんが二の腕に頭を乗せた。
そして ゆっくりと目を瞑った。
俺は また固まってしまった。
固まったまま モジモジする事すら出来ない。
右足だろうか?、そんな俺を見透かすかの様に 叔母さんの足が 俺の両足を割って入ってきた。
俺は尚更固まった。
もう、何処も動かせない。
そんな中 形を変えるのは ただ一ヶ所だけ。
次第にムクムクと頭を持ち上げはじめた。
『眠れない?』
俺はただ頷いた。
『どうしても?、眠れそうにない?』
頷く事しかできなかった。
『そうね。こんなに威張り散らしてるものね』
叔母さんが太ももでスリスリとしてきた、フフフと意地悪く微笑いながら。
『‥彼女は?』
答えられずにいた。
『経験は?、済んだの?』
そんな事 尚更答えられない。
『‥教えて』
「・・・・」
『大事な事よ‥』
「‥‥、未遂」
『どう言う事?』
「‥上手く出来なくて、その‥‥」
『そう‥』
叔母さんが抱きしめてくれた、愛おしむ様に。
『どうしたい?』
「・・・・」
『叔母さんなんかでも良いの?』
頷くしか出来なかった。
『でも このまま襲われるのは嫌よ』
「そんな事‥」
『でも ここは そうは言ってないわよ?』
またスリスリしてきた。
「そこは‥、その‥」
『叔母さんでも良いの?』
また頷いた、何度も。
「好きだから‥、その‥、叔母さんの事‥」
『私も健ちゃんの事 大好きよ』
『だからね、叔母さんでも良いんなら教えてあげる、て言うか 教えてあげたいの叔母さん』
『明日、明日ね』
『姉さんも居るし‥』
『明日 ちゃんと教えてあげる、ね?』
『だから今夜は寝て』
『大丈夫よね?』
「・・・・」
『寝れるよね?』
「・・・・」
『困ったわね、どうしたい?』
「・・・・」
『明日、明日 教えてあげるから、ね?』
「・・・・」
『どうしよ?』
『・・・・・・・』
『あのさ健ちゃん?、今夜は叔母さんが手伝ってあげる、少しだけだけど‥』
『そしたら明日、明日 ちゃんと‥、ね?』
言い終わらない内に 叔母さんの手が 俺のパジャマに侵入してきた。
ゆっくりと ゆっくりと、叔母さんの手が 俺のチンチンを摩りだした。
心なしか 叔母さんの息も荒くなりはじめた。
優しい指につつまれ。
ゆっくりと上下し。
少しつづ その速度を増してゆく。
「あっ、叔母さん」
「俺‥」
『いいよ、健ちゃん』
『このままで いいよ』
優しい指が 更に速度を増した。
「‥うっ」
俺は 叔母さんの指の中で 果てた。
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