午後2時にキャンプ場に着くと、小坂さんが受付を済ませてくれる。
まだ他の友人達は到着していなかった。
小坂「一応、コテージ二つと、バンガロー予約したから、大丈夫かなぁ。」
山口「そうだね。永川さんと小坂さんが泊まるコテージ、児山家族コテージ、バンガローは、俺と赤石でいいかな。」
小坂「そうだね。あと、バーベキュー場所も取れたし。」
山口「とりあえず、コテージでお酒とジュース冷やさせて。」
小坂「あ、うん、そうだね。」
私は自分の店舗で大量に購入したお酒とつまみ、それにジュースをコテージの冷蔵庫に入れた。
小坂「随分買ったねぇ。」
山口「いや、ちゃんと自分の店の売上に貢献するという打算もあるよ(笑)本当ならディスカウントスーパーの方が安いのは分かってるんだけどさ。」
小坂「いやいや、大事なことです。いくらかかった?」
山口「ん?大丈夫だよ。これくらい。」
小坂「だから、ダメだって。皆で飲むんだから、私も出す。」
そう言うと、小坂さんは財布から諭吉を1枚私に渡した。
山口「いや、こんなに貰えないって。」
小坂「ん?今大体買ってあるのちらっと見たけど、二万ちょっといってるね。こりゃ。」
山口「す、するどい(笑)」
小坂「自分の店の店員を甘く見ないで下さい(笑)とにかく、これは受け取って。」
山口「ごめん。ありがとう。」
私は小坂さんから渡されたお札を受け取ると、小坂さんの携帯電話が鳴った。
小坂「あ、永川だ。もしもーし。」
私は小坂さんと一緒に、これから集まる友人達の出迎えに備えるため、コテージを出て、駐車場に行くと、永川さんと、児山が到着しており、赤石も少し遅れて到着した。
永川「雪ちゃん、久しぶりー。」
小坂「久しぶりー。遠かった?」
永川「全然(笑)車で一時間かからないから、私が一番近いんじゃないかなぁ。」
小坂「あ、子供すごい大きくなってるね。9年前はまだ歩けなかったのに(笑)」
永川「大きくなったよね(笑)でも、二人目は初めましてだよね。雪ちゃんのところの子供は?一郎君(笑)」
小坂「もう、子供は私が楽しめないから置いてきた(笑)」
永川「確か、一郎君の後に、2人いるんだよね。確かに大変だよねー。あ、山口君も久しぶり。」
山口「久しぶり。元気そうだね。今は、伊藤さんだっけ?」
永川「旧姓でいいよ(笑)そっちの方が慣れてるでしょ(笑)」
児山「皆さん、久しぶりでーす。今日は自慢の一人娘連れてきましたー。」
永川「うわー。児山君の子供初めてだー。」
小坂「あ、かわいー。女の子羨ましいな。」
児山「でしょ、でしょ(笑)俺に似てかわいいんだ!」
小坂「それはどうかなぁ(笑)奥さん似じゃないかな(笑)」
永川「言えてる(笑)」
児山「ひどっ!(笑)」
赤石「皆、久しぶり。」
山口「赤さん、久しぶり!大分年取ったねぇ!」
赤石「そりゃ、人間皆年くらい取るでしょう。」
永川「相変わらず、イケメンだけど(笑)」
小坂「確かに(笑)」
赤石「イケメンと言われる年かどうかは微妙だけど。頑張って維持してるよ。」
児山「相変わらず、否定しないねー(笑)まぁ、嫌な感じしないから許すけど。」
赤石「まぁまぁ(笑)」
皆笑顔が絶えない。
こんな感じで、皆思い思いに会話をしていると、本当に高校時代に戻ったみたいだ。
高校卒業後、お互いに別々の道を歩んでいても、やっぱり三年間を一緒に過ごした時の絆は失われていないんだな。
そんなことを考えながら、私達の一晩のキャンプ生活が始まったのであった。
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