8月のお盆明け最初の土曜日。
私は、小坂さんを助手席に乗せて、県内のオートキャンプ場へと向かっていた。
山口「家族は大丈夫なの?」
小坂「うん。最初、子供くらいは連れてこようと思ったんだけど、主人が久々に仲の良い皆で集まるなら、子供の面倒一晩くらいなら見られる、って言うから。」
山口「良い旦那さんだね。」
小坂「いや、どうかなぁ。あの人は何かしら見返りを求めるタイプだから(笑)」
山口「小遣いアップとか?」
小坂「あ、主人お金にはあまり執着しないの。」
山口「そうなの?」
小坂「うん。そう言えば聞こえがいいけど、計画性がないのよね。私はことあるごとに主人から巻き上げるけど。」
山口「あ、なんか想像つくなぁ。小坂さんが旦那さんからお金取り上げてるところ。」
小坂「なにそれ(笑)ひどいなぁ。」
山口「ごめん、ごめん(笑)で、今日は皆来れるのかな?」
小坂「うん。永川と児山は子供も連れてくるってさ。」
山口「賑やかになりそうだよね。」
小坂「だから、私も最初子供連れてこようと思ったんだけど、色々と考えた結果主人にお願いすることにした。」
山口「色々と?」
小坂「うん。ほら………ね。」
山口「あぁ……、いや俺は気にしないよ。もう、大丈夫だから。逆に気にしないでよ。」
私は小坂さんが、ここ数ヶ月で私に起きたことを気に掛けていたのだ、と察した。
小坂「まぁ、私の判断だから。」
山口「美起の件は皆知らないんだよね?」
小坂「うん、言ってないよ。美起は山口君と今距離置いてるから来ないよ、とは伝えてあるけど。」
山口「そっか。その原因聞かれそう(笑)」
小坂「適当にごまかしときな(笑)」
山口「そうだね。でも、よしは何で呼ばなかったの?」
小坂「ん?何となく(笑)私の気分(笑)」
山口「かわいそう(笑)」
小坂「だって、よしは、すーぐに、元カレ風ふかすからさぁ(笑)1年も付き合ってないくせに(笑)」
山口「あ、分かる分かる(笑)」
そうして、下らない雑談をしながら、私達はキャンプ場へと向かっていったのであった。
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