火曜日の夜、珍しく山さんからLINEが入った。
山川『久しぶり。ちょっと聞きたいことあるんだけど、いい?』
吉本『久しぶりー!聞きたいこと?ヨリ戻してくれるなら、いつでも離婚します!』
山川『しなくていいわ!wwwそれより、真面目な質問なんだけど、土曜日こっち来てた?』
俺はその返信を見てたじろいでしまった。
まさか、土曜日のことがばれてる?
いや、俺はトイレに行っていたし……
そんなことを色々考えているうちに、頭が混乱してしまっていた。
俺は、中尾との約束もあるので、とりあえずその場しのぎの嘘をつく。
吉本『え?いや、山さんに会えるなら行こうと思ったけど、山さん忙しいだろうから、遠慮しといたよ(;´∀`)』
山川『え?いや、私じゃなくて、山口君と会おうとしたんじゃないの?』
やはり、山さんには、全てを分かられてるような気がした。
吉本『あ、うん。実はそうです……。』
山川『ん?来たの?』
吉本『はい。』
山川『で、山口君とは会えなかったんだよね?』
吉本『はい。』
山川『ふ~ん。ねぇ?すっごく真面目で大事な話あるんだけど、明日は仕事?』
吉本『えっと……内容次第では、何とか時間作れると思う。』
山川『うーん、そんな時間はかからないと思うけど、じゃあ、お昼食べがてら品川でどう?』
吉本『ん?品川まで来てくれるの?』
山川『うん。よし、確か職場品川だよね?』
吉本『うん。』
山川『じゃあ、11時半に品川駅の高輪口でどう?』
吉本『高輪口ね。分かった。』
山川『時間取ってもらって申し訳ない。』
吉本『大丈夫。』
最後に子猫が謝罪しているスタンプが山さんから送信されてきて、その日のやり取りは終了した。
吉本「やっべーかも……。」
俺は嫁も子供もいない家で、そう独り言を呟いた。
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