夕方前には店舗に戻り、私は各商品の発注状況や、ロスの状況等を、会議で持ち帰った資料と照らし合わせながら、今度の四半期の展望を検討した。
こんなにも、仕事のことで時間を忘れるのは久しぶりのことだった。
気付くと、夜10時を回っていた。
深夜といっても、小坂さんとは夜10時くらいまでLINEをしていることも普通だったので、まだ起きているだろうと思い、お礼も兼ねて小坂さんに今日次長から言われたことをLINEを入れた。
山口『ブロック会議の後、次長に呼ばれて、次の四半期も売上維持費出来たらエリアマネージャーに推薦してくれるって言われた。』
30分くらいすると、彼女からの返信が入る。
小坂『おめでとう(まだ早いかな汗)!でも、せっかくのチャンスなんだし、これは生かさないとね!私も、まだまだ頑張ります!』
山口『うん、ありがとう。ホントに助かります。』
私はてっきり、これでやり取りが終わるものだと思っていたが、10分後に彼女から意外なLINEが入った。
小坂『ちなみに、今度の海の日の連休は山口君は予定あるの?』
山口『いや、何もないよ。店空けられないしねー。美起もいないから、一人寂しく仕事に打ち込みます(泣)』
小坂『ホント?なら、土曜日とか、また飲みにいかない?』
山口『土曜日?大丈夫だよ。』
小坂『じゃあ、6時にこの前と同じお店でいい?』
山口『分かった。』
彼女からは、よろしくお願いします、と書かれた可愛らしいスタンプが送られてきた。
この時は、まだ友人としての飲みの誘いの一環だと思っており、自分がまさか、あんな行動に出てしまうとは、想像もしていなかったのである。
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