画面越しに写るお互いの上半身。
私は、恥ずかしさと興奮が入り混じり、思わずスマホの画面から目を背けてしまう。
桔平「どうですか。僕の身体は。」
永川「どう、って言われても……。何ていうか……。」
桔平「僕、男としての魅力ないですかね?」
永川「あると思いますよ。男らしい身体だと思います。少なくともうちの夫より。」
桔平「永川さんの身体もとても魅力的です。」
永川「いや……う~ん……貧乳だし……デブだし……」
私は自分の身体に自信がない。
だから、夫にも飽きられた訳だし、きっと桔平さんもすぐに慣れて、飽きられるだけだ。
過度な期待をしないためにも、私は女としての魅力に欠ける自分の身体を極力冷静に見ているつもりだ。
桔平「そんなことないですよ。充分魅力的です。」
永川「いやいや。あまり褒めないで下さい。私自分の身体が魅力的じゃないの分かってますから。」
桔平「さっき、Tシャツの間から胸見せてもらった時、ブラジャーと胸の隙間から見えましたよ。永川さんの胸の大事なところまで。」
永川「ほらぁ……やっぱりぃ………」
私はガックリと肩を落とした。
自分自身分かっていた。
大学時代に、小銭を落とした時に、落ちた小銭を一緒に拾い集めてくれた友達から指摘されたことがあった。
自分の胸が貧乳過ぎて、ブラジャーが浮いてしまって胸との間に隙間が出来すぎ、乳首まで見えてしまっていたのだ。
お互いに女だったから、その時は笑い話で終わったが、私にとっては切実な問題だった。
結婚して暫くは、ブラジャーが浮かないようにするために極力気を付けて調整していたが、出産、授乳を経てからは、気にしなくなってしまっていた。
桔平「でも、最高に興奮しちゃいました……」
永川「そうですよね……男性の場合。でも、女の私からしたらただただ恥ずかしいだけで……」
桔平「見てみたいです。永川さんの胸も。」
永川「ええぇぇ……。展開が早い気が……。」
桔平「でも、見てみますか?今の私の状況。」
私が答えるよりも早くに桔平さんはスマホを手にしていた。
桔平さんがカメラの視点を動かしたので、私は目線を再びスマホに向けた。
私のスマホ画面に桔平さんの下半身が映し出され、履いているハーフパンツが大きく盛り上がっていた。
桔平「こんなになってます。」
永川「……………。」
私は恥ずかしさで声を出せずにいた。
桔平「それくらい永川さんの身体は魅力的ですよ。」
永川「絶対にガッカリしますよ?それでも、大丈夫ですか?」
桔平「ガッカリなんてする訳ないですよ。」
私は大きくため息をついてから、頑張って声を出した。
永川「はぁ………分かりました。もう、ここまで見せちゃったし、そこまで言われたら……。じゃあ、見てて下さいね。」
永川『最初から見せないといけないのは分かってたんだしね……』
私は決心したように背中に手を回すと、ブラジャーのホックに手をかけたのだった。
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