《永川編》
永川「ンッ……ンッ……ンッ……アッ…」
私は仰向けに寝ている夫の上に跨がって、腰を上下させていた。
お互いに、パジャマの上は着用したままで、下半身だけは何も身に付けていない。
やがて、夫が私の中に愛情を注いできたので、私は腰を動かすのを止めて、その愛情を受け止める。
ゴールデンウィーク以来の夫とのエッチだったが、やっぱり、いつも通りの淡白なエッチで終わってしまった。
私が2人目の子供を産んだ後から、次第にレスな状況になり、私自身も、このままじゃまずい、と思い私から夫に切り出すようになってからは、半年に1回くらいのペースでエッチをするようにはなった。
ただ、子供が隣に寝ているので、そんなに激しいエッチは出来ないため、こうして二人共裸にはならず、必要最小限でやっているような状況だった。
トントン
騎乗位でする時、夫は、射精が終わると私の背中を軽く二回叩くので、私は横に置いたタオルを手にして、夫の上から降りる。
夫は、そのまま静かに部屋を出て、浴室へ向かった。
私は膣からこぼれ出る夫の精液を拭き取ると、おりものシートを着けたショーツとズボンを履いて布団に入る。
永川『やっぱ、そうだよね。』
久々のエッチに少しワクワクしていたが、やはりいつもと代わり映えしない淡白なエッチで私の欲求不満は解消された、とは言い難かった。
小坂さんと山口君のエッチを見て以来、私は性的な刺激を求めがちになっていて、人生で初めてスマホでアダルト動画を見てしまったり、若い頃程とは言わないまでも、1人の時間があると、週に一回くらいのペースでオナニーをするようにもなっていた。
だから、本当なら私も、もっとエッチを楽しみたい気持ちはあった。
しかし、最近は、私が夫のズボンを脱がせて、フェラを始めて、夫のあそこが元気になったら、私がズボンを脱いで、騎乗位で入れて夫が逝ったら終了。
最近のエッチのテンプレだった。
永川「これじゃ、作業みたいだよね。」
私はため息をつきながら、布団の中で寝返りをうった。
翌朝、夫と子供達を学校に送り出して家事をしていると、小坂さんからの電話が鳴った。
永川「雪ちゃん?なんだろ?」
私はスマホの通話ボタンを押した。
永川「もしもし?」
小坂「あ、永川?突然ごめんね。今、大丈夫?」
永川「うん。大丈夫。」
小坂「あ、ホント?いや、ちょっと、今日用事で永川の家の近く行くから、もし時間あればお茶でもどうかな、って。」
永川「あ、いいよ!今、家事してるけど、1時間しないうちに終わるから。」
小坂「あ、ホント?今から、高速乗るから、1時間くらいしたら着くと思う。」
永川「うん、分かった。うちの場所覚えてるよね?」
小坂「うん。もう、大分前だけど、何となく覚えてるから。迷ったら電話する(笑)」
永川「分かった(笑)」
小坂さんとの電話を切り、私は家事のペースを上げた。
先月キャンプで会ってはいるが、女同士で会うのは本当に久しぶりだった。
先月のキャンプのことを考えると、私は一瞬手が止まった。
永川「知らないふりすれば大丈夫だよね。」
私は独り言を言って、家事を再開した。
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