ピーンポーン
翌日の午前10時を過ぎた頃、部屋のインターホンが鳴った。
玄関の扉を開けると、そこには小坂さんの姿があった。
今日の小坂さんは、白色ロングスカートに黒色ノースリーブブラウスという出で立ちだった。
山口「どうぞ。」
私は小坂さんを部屋の中に入るように促した。
小坂「チェンジじゃない?(笑)」
小坂さんは、サンダルのボタンを外しながら言った。
山口「ないない(笑)」
小坂さんは洗面所に行き、洗濯機を回してからリビングに入ってきた。
小坂「今日も暑いね。」
山口「うん。夏日だよね。」
小坂「お茶貰うね。」
山口「うん。どうぞ。」
小坂さんは、冷凍庫からお茶を出してコップに注ぐと、キッチンで飲んでから、食卓の私の対面に座った。
しばらく、雑談をしてから私はおもむろに立ち上がり、バッグの中から財布を出して、元の席に座る。
山口「さて。そろそろ、仕事にする?」
小坂「じゃあ、お店行く?」
山口「そっちじゃないよ(笑)」
小坂「あ、やっぱり?(笑)」
山口「うん(笑)もう1つの仕事の方だよ。」
小坂「分かりました。ちなみに、今日はどうするの?」
山口「んー。ちょっと待ってて。」
私は、寝室のウォークインクローゼットから、高校時代の中尾の制服を出してきた。
以前に中尾に着るようにお願いをした際に、中尾が実家から持ってきたものだが、実際に着てくれることなく、しまいっぱなしになってたものだった。
山口「これ、着れる?」
小坂「それ、中尾の?」
山口「うん。」
小坂「懐かしい(笑)でも、流石に、中尾のは着れないよー。」
山口「そう?背丈は同じくらいだよね?」
小坂「そうだけど。いや、そうじゃなくてさ、中尾の着てたやつだからさ。」
山口「あぁ、そっか。」
私が少し残念そうにしていると、小坂さんが仕方なさそうに言った。
小坂「それならそうと、先に言ってよー。準備したのに。」
山口「あるの?」
小坂「あるよ(笑)案外、制服って、捨てないからね。」
山口「そうなんだ。てっきりないかと思ってた。」
小坂「いや、使う訳じゃないんだけど。何だかんだ捨てずにいる?みたいな。ちょっと時間くれれば、家から持ってくるよ。」
山口「本当に?じゃあ、お願いしてもいいかな。」
小坂「これは、割増料金だな(笑)」
小坂さんは、車の鍵を取り、部屋を一旦出ていった。
小一時間くらいして小坂さんは、大きめの紙袋から、クリーニングに出した後のビニールに包まれた高校時代の制服を取り出した。
小坂「大丈夫だと思うんだけど、もう、20年くらい前に主人にお願いされて着て以来だからなぁ。」
ビニールを破りながら、小坂さんは制服を取り出すと、隅々まで確認をしていた。
小坂「うん。虫食いとかは、されてないかな。ただ、クローゼットにずっとしまってたせいで、独特の匂いがする(笑)消臭スプレーある?」
山口「あ、あるよ。」
私は棚の上にある消臭スプレーを手渡すと、小坂さんはプラスチックのハンガーをカーテンレールにかけて、消臭スプレーを制服にかけた。
小坂「よし。ちょっと、日にあてよう。」
小坂さんは、回し終わった洗濯物内の洗濯物と共に、自身の高校時代のブレザーとスカートを一緒に干した。
小坂「一時間くらい日に当てればいいかな。それまでは少々お待ち下さい。」
山口「分かった。」
小坂「でもさ、男の人って、ホント、こういうの好きだよねー。こんな、おばさんに制服着せて興奮するの?(笑)」
山口「イメクラとかは、コスプレがあるのが前提だから。」
小坂「イメクラ?」
山口「うん。いわゆる、コスプレでするヘルスみたいなもん。」
小坂「あ、なるほどね。」
山口「でも、俺の場合は、小坂さんの高校時代知ってるからこそ、余計に見たいんだよね。」
小坂「なにそれ(笑)」
山口「いや、高校生の山さんと付き合ってる気分になれるから。」
小坂「あ、なるほどね(笑)でも、そういうってことは、今日は最後までするの?」
山口「今日はしないかなぁ。」
小坂「しないんだ(笑)」
山口「うん。」
小坂「じゃあ、今日は何するの?」
山口「いや、今は恥ずかしいから(笑)」
小坂「え?あんまり変なことしないよね?」
山口「しない、しない(笑)」
小坂「なら、いいけど。」
早く制服姿になった小坂さんが見たいあまり、雑談をしながらの1時間がとてつもなく長く感じていた。
ようやく1時間が経過したころ、私は雑談を打ち切るようにして小坂さんに言う。
山口「あ、そろそろ大丈夫じゃない?」
小坂「ん?あ、そうだね。」
小坂さんはベランダに行き、干していた制服を手にしてリビングに戻ってきた。
小坂「うん。大丈夫………かな。」
山口「よし、じゃあ、始めますか。」
私は財布から、五千円札を出して小坂さんの前に出した。
小坂「着替えればいいの?」
小坂さんはお札を受け取ると、一旦机の上に置いて聞いてきた。
山口「うん、そう。寝室で着替える?」
小坂「ちょっと恥ずかしいから、洗面所で着替える。」
山口「はい。」
小坂さんは紙袋の中から、長袖の白いブラウスとリボンを手にして、洗面所へと向かった。
小坂「お待たせしました。」
リビングに再び入ってきた小坂さんは、高校時代の制服に身を包んでいた。
グレーの下地に青いチェックの入ったスカートに、黒色の二つボタンで、左胸部分にワッペンのついたブレザー、ブレザーの下には、ブラウスと襟元には青と金のチェック柄リボンを着けていた。
小坂「やっぱり、この年じゃ恥ずかしいよ(笑)」
山口「いやいや、高校時代の山さんだよ。」
小坂「同一人物だけど、もう別人だよ。だって、足出せないもん。」
小坂さんの履いているスカートは、膝上部分までの長さだった。
山口「あれ?そんな長かった?」
小坂「夏服は、切ってたから短いけど、冬服は切ってないから。」
山口「あ、そっか。でも、もうちょっと短いような感じが。」
小坂「うーん。ウエスト部分どれくらい巻いてたかなぁ。忘れちゃった。」
山口「もう少し上げれる?」
小坂「ちょっと待ってね。」
小坂さんは、スカートのウエスト部分を器用に巻き始めた。
小坂「こんなもんだったかな。」
山口「あ、そうそう。」
小坂さんは、スカートの裾が太腿が少し見えるくらいまで巻き上げると、その姿は、正に高校時代の小坂さんそのものだった。
私は制服姿になった小坂さんを、しばらく眺めていた。
小坂「えー、何かホント恥ずかしいんだけど(笑)」
山口「ちょっと座ってみて。」
小坂「ただ座ればいいの?」
山口「うん。体育座りで。」
小坂「はい。」
小坂さんは、スカートの後ろの裾を自身の太腿に密着させるようにして体育座りした。
山口「やっぱり(笑)」
小坂「なにが?」
山口「そうやって、スカートの裾押さえて座るのが山さんだよね(笑)」
小坂「え、だって、ちゃんと押さえとかないと、ちょっと油断したら、見えちゃうじゃん(笑)」
山口「そう(笑)そういうところが、山さんらしいんだよ(笑)」
小坂「意味がよく分かんない(笑)」
山口「いや、男子の中でも、山さんのパンチラはレアだったから(笑)」
小坂「バカなんじゃないの(笑)」
山口「俺だって、山さんのパンチラに遭遇したの2回しかないよ(笑)美起なんか無防備すぎて何十回も見たけど。」
小坂「あー、それは分かる気がする(笑)女子でも話題になったことあるから。」
山口「そうなの?」
小坂「うん(笑)私は、いつもすごい気を付けてるけど、逆に中尾は無防備な時が多々あるよね、って。」
山口「だよねー(笑)永川さんも、年に数回くらい無防備な時あったけど、中尾の場合は、月に数回、山さんに至っては、数年に1回だったよ(笑)」
小坂「やっぱり、そういうの狙ってるよね(笑)気にしすぎだよ、とか言われたことあるけど。」
山口「だから、今日は高校時代の願望の一つを叶えたいな、って思ってさ。」
小坂「願望は願望のままの方がよくない?」
山口「いや、叶えられるなら、そんなチャンス逃したらダメでしょ(笑)」
小坂「そっかぁ。でも、じゃあ、今日は私どうすればいいの?」
山口「ちょっと待ってて。」
そういうと私は、一旦リビングを後にした。
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