中尾「御主人様、朝です。」
吉本「ん?」
裸の中尾に身体を軽く揺すられ俺は目を覚ました。
吉本「何時?」
中尾「7時です。御主人様は出勤時間8時半ですよね?」
吉本「あぁ、そうだな。二度寝したら遅刻するしな。よし、着替えるか。」
中尾「はい。」
吉本「あ、ちょっと待って。」
中尾「はい。」
俺は中尾の顔をじっくり観察した。
吉本「よし、腫れてはいないな。」
昨日、中尾の顔を数発叩いたため、痕が残っていないかを確かめたが、多少の赤みは残っているものの、腫れ等はなかった。
中尾「これくらいなら、化粧で何とでもなります。」
吉本「そうか。」
中尾は、そう言いながら化粧ポーチを出して、洗面台の前に座った。
後ろ姿は、太腿や臀部付近は真っ赤に腫れ上がり、一部は青くアザのような部分も見受けられ、ミミズ腫れもまだ残っていた。
俺は、昨日脱いだ服を着始めた。
化粧を終えた中尾は、昨日俺が購入してやった、真新しいスーツを取り出す。
昨夜の俺の指示通り、中尾はブラジャーを着けることなくブラウスを着用した後、ノーパンのまま、タイトカートを履いた。
昨日まで着ていた服や下着をスーツの入っていた紙袋に丁寧にしまっていた。
俺は昨日仕様したSMグッズを紙袋にしまい、トートバッグの中にしまう。
お互いに片付けを終え出発準備が整った。
吉本「よし。ここから出たら、もう二人だけの空間じゃないからな。分かったか?」
中尾「はい。」
俺は鍵を持ち、部屋の扉を開き、中尾と共にホテルをチェックアウトした。
中尾「うわ……。あっつ。」
ホテルを出た瞬間、中尾はそんな言葉を発した。
時間は7時過ぎたばかりだったが、外は既に蒸し暑かった。
吉本「だなぁ。でも、ノーパンなら風のとおりもいいでしょ?(笑)」
中尾「はぁ?それ関係ないでしょ。どう考えても暑いよ。」
吉本「そりゃそうだな(笑)」
中尾「うーん。お腹減っちゃったから、私は出勤前にファミレス行こうかなぁ。」
吉本「あ、俺も行きたいな。」
中尾「よし、そんな時間ある?」
吉本「うーん。大丈夫。」
中尾「じゃあ、駅前のファミレス寄ってく?もちろん、よしの奢りだよね?(笑)」
吉本「え"っ……。ま、まぁ。分かったよ。じゃあ、奢ります。」
中尾「え?やったー(笑)冗談で言ったつもりだったんだけどなぁ(笑)」
吉本「やられた!(笑)」
中尾「うーん。やっぱ、早起きは三文の得だよね。」
中尾は背を伸ばしながら、俺の前を歩いて駅の方向へと向かっていく。
そこには、主人である私の約束を守り、いつも通りのプライドの高い中尾がいるのだった。
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