小坂「中尾が妊娠したかも?」
山口「うん。まだ医者行った訳じゃないから、そうだと決まった訳じゃないけど。」
仕事を終えて、話の内容的に流石に職場で話す内容ではなかったので私達はお店近くのファミレスに入った。
小坂「そうなんだぁ。えと……まずは、おめでとう。いや、まだ分からないから、それは少し早いか。」
山口「うん。ただ、今まで美起と一緒に居て、こういうの初めてだから。どうしたらいいのか……。」
小坂「どうしたら、って(笑)とりあえず、中尾の体気遣って、あまり体動かさないようにしなきゃじゃないの?」
山口「そうだよね。でも、美起のやつ俺が、病院一緒に行く、って言っても、いらない、って言って聞かないんだよね。」
小坂「あー。あの子はそうかも(笑)基本は自分で何でも決めてきたし、男勝りなとこあるからね(笑)」
山口「そうなんだよねぇ。だから、俺はどうしたら、って色々考えちゃうんだよ。あいつ一人で病院行って、妊娠してるって分かったら……」
小坂「分かったら?」
山口「こんな風に思いたくないけど、もしそうだったとして、あいつホントに産むのかな、って。」
小坂「どうしてそう思うの?」
山口「んー。長く一緒に居るから、勘というか、ほら、もう年齢的にも若くないだろ?俺達。」
小坂「まぁ、そうかもしれないけど……。でも、山口君はどうしたいの?」
山口「う~ん……。流石にこうなった以上は責任はしっかり持ちたいと思ってるんだけど。美起はどうしたいんだろう…。」
小坂「えぇ?それは、関係ない、って言ったら語弊あるけど、まずは山口君は山口君の考えをしっかり伝えるべきでしょ。だって、山口君のことでもあるんでしょ?」
山口「うん。」
小坂「なら、まずは、中尾が何て言おうと、ちゃんと病院に一緒に行くこと。で結果をちゃんと聞かないと。」
山口「そうだよね。」
小坂「うん。中尾一人の問題にしちゃダメだよ。」
山口「分かった。帰ったら、まずは俺の考え伝えるよ。」
小坂「うん。何か困ったことあったら、いつでも言ってよね。中尾は私の友達でもあるんだから。」
山口「ありがとう。あ、でも、このことはまだ…」
小坂「分かってる(笑)まだ何も分からないのに中尾に聞ける訳ないじゃん(笑)」
山口「やっぱり、持つべきは友だよー(泣)」
小坂「何言ってんの。じゃあ、私そろそろ行くねー。あ、お金。」
山口「あ、大丈夫、大丈夫。俺が払うから。それに俺も一回店戻るから。」
小坂「そう?じゃあ、ご馳走さま。」
そう言いながら、僕達は伝票を持ってレジに向かった。
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