日曜日のラブホでの告白以来、ひろみさんと会うのは5日ぶりでした。彼女は幼い二人の子供を持つシングルマザー。
家には足を悪くした実の母親がおり、主婦業と母親業の両方をこなさなければいけない彼女には、その時間はないのです。
そのために考えられたのが、僕が週末を彼女の家で過ごすという計画でした。
先週と違うのは、最初から外泊をするのが決まっているということ。
そして、二人が寝室で過ごすことも、ひろみさんの母親も了承済みなのです。
僕が彼女の家に着いたのは、金曜日の夜8時。家族みんなの夕食は終わっていて、テーブルには僕一人のために用意がされる。
母親はしばらく僕との会話をしていたが、気を使ったのか、終わるとさっさと部屋へと消えました。
残ったのは、子供たち。二人はとっくにお風呂は済ませており、ひろみさんが部屋へと連れていって、彼らを寝かしつけるのでした。
午後9時半にもなれば、この家からは温かい家族の団らんは消えました。僕とひろみさんだけの世界となるのです。
『ごめんなさいねぇ~。忙しくて…。なかなか連絡も取れなかったでしょ?』
ひろみさんは、会えなかったこと全てを自分のせいにしました。しかし、それは間違いです。
『自分の部屋が一番。』の面倒くさがり屋の僕には、連絡が来ないことの方が幸せと思うことさえありました。
『ひろみさんと付き合っている。』という事実だけで満足もしていました。
しかし、その考えが間違いであったことを、今の僕は反省をしています。
ソファーの隣に座ってくれた彼女に対して、男の性的な感情が甦るのです。
ソファーに座る彼女の背中へと手を回しました。引き寄せると、大きなお尻がソファーを滑り、二人の距離はぐっと近づきます。
膝に置かれていた手を握り締め、ゆっくりと顔を彼女へと近づけていきます。
その瞬間、ひろみさんが素早い動きを見せました。身体をこちらへと向けると、僕の胸へと倒れて来ます。
反射的に抱き締めましたが、その時には彼女の唇はもう僕を奪っていました。
僕に自分の身体を預けながらも、彼女の唇は必死になって重なり続けます。舌を出して、絡めてくるのです。
『ハァ~…、ハァ~…、』
という荒い呼吸。そして自分の家。母親や子供たちが居ても、今のひろみさんにはもう関係はないようです。
『ヨシ兄さん、ちょっと…、ちょっと痛い。締め付け過ぎ…。』
そんな彼女に言われ、僕はその手を緩めました。あまりに彼女が欲しくなり、頭を抱えた腕に力が入りすぎてしまったらしい。
『好き。』、そして『欲しい。』、その二つが交錯をしてしまうのでした。
午後10時。僕は遅いお風呂へと入っていました。この後、僕は彼女とベッドを共にすることでしょう。
そのために、仕事で汚れた身体を磨くのです。
その時でした。脱衣場の扉が開き、誰かが入って来たのは。シルエットからして、それはひろみさんに間違いがありません。
そこには洗濯機が置いてあるため、てっきり洗濯物を入れに来たのだと思いました。いくらなんでも、入ってくるはずはありません。
しかし、そのシルエットは履いていた靴下だけでなく、着ている服を脱ぎ始めるのです。
扉が開くと、全裸となったひろみさんが姿を現しました。驚いた僕の顔を見ながら、彼女は自分の鼻に人差し指を立てます。
『内緒。』、そういうことらしいです。
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