「・・・・・・それで?」
「この子にだけ連絡できるか?と聞いたら、嬉しそうな顔で できると言いましたよ・・・まぁ、奥さんも何かを感じてたんでしょうな」
「・・・・・・それで?」
「その場で、全員に秘密にできるなら自宅に招くと伝えさせました・・・すぐに分かったと返事が来たと喜んでましたね、奥さんは・・・」
「・・・・・・」
「そうそう、全員に断りを入れるのは、確か今日ですよ・・・もしかしたら、今頃かもしれませんね」
見ると壁の時計は、午後4時52分を指していた。
俺が時計に視線を移すのを待ち、山崎が続ける。
「・・・あの子を自宅に招くのもね・・・もしかしたら今頃・・・」
今頃・・・妻は・・・
家で・・・我が家で・・・
今朝、俺が居た場所で・・・
山崎の言葉が止まった後も、頭の中には言葉が続いた。
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