3階建ての小さな古いビルは、聞いていた通りの場所にあった。
駅を降り、細い路地の先、人気のない雑居ビルに囲まれていた。
汚れた白い壁に、『しのみや産婦人科』と看板が取り付けられている。
ヒェッ、ヒェッ、ヒェッ、ヒェッ、、、、
「よく来たねぇ・・・ちゃんと言った通り、午後から休診になる曜日を守って・・・ちゃんと自分から・・・」
男は嬉しそうに、受付のカウンターに立っていた私を部屋に案内した。
胸にはヒビの入ったプレートには、篠宮耕造と書かれていた。
家を出る前から感じていた後悔が、篠宮の顔を見た瞬間に さらに大きくなった。
けれどここに来るまでに何度もあったはずの『引き返す』という選択肢を、病院のドアを開ける直前まで選べなかったほど、私の心はたった5日間で 折れてしまっていた。
山崎さんに体を許してから、女の悦びを知った。
初めての絶頂を経験し、本物の男がどういうものかを教えられた。
だから山崎さんが連れた 3人の大学生を断れなかった。
大学生の3人には、羞恥を煽られる興奮を仕込まれた。
向けられるカメラのレンズに、囲まれて見下ろされる視線に、興奮するようになってしまった。
そして交互に、同時に、連続で抱かれ、終わらない快楽に溺れてしまうようになった。
・・・そして、山崎さんからメールの指示が届くようになってからは、たった2週間で21人の男を経験した。
何度も快楽に心を折られた。
後悔に涙を流した翌日にさえ、呼び出されると喘ぎ声を上げた。
家で1人になっても、体中に刻まれた快楽の余韻に責められ続けた。
そんな事を繰り返した体と心が、篠宮の誘惑を断れるはずがなかった。
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